将来有望なベンチャー企業が上場
東証マザーズ市場とは
そもそも東証では、市場第一部、市場第二部、マザーズ、JASDAQ及びTOKYO PRO Marketの5つの市場を提供している。中でもマザーズは1999年に創設された、新興企業やベンチャー企業向けの株式市場である。
マザーズには将来の日本経済を担うべき成長企業が上場している。業績が比較的安定している市場第1部・第2部と比べ、これから大きく伸びる可能性を秘めた企業が多いことがマザーズの特長だ。
ちなみに「マザーズ(Mothers)」という名称は、「Market of the high-growth and emerging stocks」の頭文字から取られている。マザー=『母』の連想から、ベンチャーを育てる母なる市場と思いがちだが、実は頭文字なのである。
東証マザーズ指数
市場全体の時価総額を示す指標として、マザーズでは株価指数として「東証マザーズ指数」が、2003年9月16日より算出されている。2016年7月19日には、東証マザーズ指数を原資産とする株価指数先物の東証マザーズ指数先物 が大阪取引所に上場された。
マザーズ指数の算出はTOPIXと同様であり、時価総額加重平均型の株価指数だ。そのため、時価総額の大きい銘柄の影響を受ける。 東証マザーズ指数の上位構成銘柄は以下のとおり。上位3銘柄で25%程度となっているが、以下は幅広く分散されている。
TOPIXや日経平均株価と値動きが異なる東証マザーズ指数
TOPIXは市場第1部に上場する全銘柄を対象とする時価総額加重平均型の株価指数。また、日経平均株価は東証1部上場銘柄から選定された225銘柄の株価から算出される株価指数。
東証マザーズ指数はマザーズに上場する全銘柄を対象として算出される時価総額加重平均型の指数。大企業を中心に構成されるTOPIXや日経平均株価が日本経済全体の動向を示す指標であるのに対し、東証マザーズ指数は新興企業やベンチャー企業の勢いを表す指標と言えそうだ。
そして、東証マザーズ指数は値動きの傾向がTOPIXや日経平均株価と異なる点が特徴。下記の図表は3つの指数の推移を表したもの。TOPIXや日経平均株価と比較して変動率が高い傾向にあり、大きな利益が狙える一方で、値下がりリスクがあることには注意したい。
東証マザーズに関連するETFなど
2018年2月1日に『東証マザーズETF(銘柄コード:2516) 』が新たに新規上場する。東証マザーズ指数に連動するETN 『NEXT NOTES東証マザーズETN(銘柄コード:2042) 』はあったが、ETFの新規上場は当該銘柄が初めてとなる。
マザーズ市場には流動性の低い銘柄もあり、ETFの組成が困難だったのだが、東証マザーズ指数先物が2016年に上場し、現物株だけではなく先物も活用することで、ETFを組成できるようになった。
その他には、東証マザーズ市場を代表する15銘柄で構成する東証マザーズCore指数に連動するETF 『マザーズ・コアETF(コード1563) 』がある。
また、ETF・ETN以外では、上記にも記載した『東証マザーズ指数先物』が2016年7月に上場している。現物取引と比べて、資金効率が高く、夜間取引も可能な点が魅力だ。
【東証マザーズ関連ETF・ETN】
銘柄コード | 銘柄名 |
1563 | マザーズ・コアETF |
2516 | 東証マザーズETF |
2042 | NEXT NOTES東証マザーズETN |
東証マザーズ指数先物の詳細はこちら
(提供:東証マネ部!編集部)