(本記事は、菅下清廣氏の著書『絶対大金持ちになる 死ぬまで働かされる人生からの脱出法』講談社、2018年8月8日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

成功に役立つ人脈づくりをしたい!あなたなら?

絶対大金持ちになる 死ぬまで働かされる人生からの脱出法
(画像=fizkes/Shutterstock.com)

目についた交流会に参加し、名刺を配りまくって知り合いを増やす
or
多く人と出会い、「これ!」と思う人とだけ深く付き合う

【ワンポイントレッスン】

ベスト・ハンドレッド、良い人脈100名のリストを作れ

MLGSI(メリルリンチのアメリカ国債を専門に取引する部門)での私の指導係、「ポール・ニューマン」氏は今も忘れがたい数々の名言を残してくれましたが、これも私にとって忘れられないセリフの一つです。

「富を運んでくるのは『人』である」

成功するためには、富を運んでくるような人に信頼されなければいけないという意味です。

富を運んでくる人とは、どんな人でしょうか?

だいたい、こういう人は知的水準が高いもの。そのため、富を運んでくる人の信用を勝ち取るには、自分自身があらゆる知識を身につける努力をするのが前提です。

私が身を置く相場の世界は、日々刻々と変化しています。

そのため、政治、経済、金融など相場に影響を及ぼす要因を察知しないといけません。

勉強は朝、新聞を読むところから始まります。「テレビのニュース一つとっても勉強と思って見なさい」。

これは先にもご紹介した立花証券の創業者、石井久さんの教えです。石井会長(当時)にお会いしたのはたった一度きりですが、私はこの方の生きざまからさまざまなことを教わりました。

石井さんは「とにかく自分よりワンランク上の人に会う努力をしなさい」ともよく言っていました。

ご自身も相当なハイランクでありながら、「ビジネスディナーでは自分よりランクが上の人に会うよう努力している」と語っていたのが印象的です。

「ランクが上」というのは、何も肩書のことではありません。

自分の知らない世界に精通している人、専門的な知識を持っている人を指します。

そのため、ビジネスディナーでゴルフの話ばかりするような人とは二度と会わないそうです。

そして、「これ!」と思う人が見つかったら、その人のいいところを徹底的に吸収するのだと述べていました。

石井さんの師匠は、エコノミストの高橋亀吉氏でした。

高橋氏は経済評論家で、石橋湛山と並ぶ日本の民間エコノミストの草分け的存在です。

石井さんはこの高名なエコノミストを顧客にしようと、彼のもとに日参します。そのうち、彼の経済理論に心酔し、営業そっちのけで通うようになります。

「こいつは見込みがある」と石井さんのことをおもしろがった高橋氏が、ついに石井さんの顧客になったそうです。

こうしたエピソードすべてが私にとっても貴重な教えであり、そこから得られる学びを私も現在に至るまで活用・応用してきました。

このように、お金持ちになるには良い人脈を持つことが不可欠です。成功者の自伝を読んでもそれはわかります。

成功する人は、人生の転機に出会うべくしてキーパーソンに出会っています。

自分から出会いを求める場合もあれば、誰かからの紹介もあるでしょうが、決して偶発的に訪れた出会いではないのです。

●価値ある人とは2~3ヵ月に一度は会う

人生を好転させる出会いを得るためのもっとも確実な方法は、一人でも多くの人と出会う場を積極的につくることです。

特に若い世代には、どんどん新しい出会いを求めて、できるだけさまざまな場所に顔を出すことをすすめたいと思います。

気になる有識者の講演会に出かけるのもOK。

講演後に懇親会が開かれることもありますから、ここで予期せぬ出会いが訪れることもあるかもしれません。数多く開かれている異業種交流会に出かけるのもいいでしょう。

もちろん、これらに参加したからといって必ず有意義な出会いが得られるわけではありません。お金と時間が無駄になることもあるでしょう。

しかし、それを恐れて行動しないのはもっといけません。「投資」しなければ、「リターン」は絶対に得られないのです。

20代のうちは、人を見る目もできていませんし、経験が浅い。

人脈もたいしたことないわけですから、できるだけ浅く広く多くの人と会い、自分の交流範囲を広げていってください。

広げれば広げるほど玉石混交となり、ときには変な輩と出会うかもしれませんが、そういう経験をする中で、次第に付き合うべき人がわかるようになってきます。

そこから交流相手を絞っていくといいと思います。

30代になったら、いつまでも浅く広く多くだけではダメです。

価値ある人を素早く見きわめて、その人たちと深く付き合うことも意識してみてください。

まずは、自分の人脈リストをつくってごらんなさい。

次に、1年に何人ぐらいの人と交流できるかをイメージしてみます。ビジネスランチとビジネスディナーを合わせて週に5人とすると、年間では250人程度でしょうか。

仮に人脈リストに250人いたとしても、各人と1年に一度しか会えないのです。

私の経験から言うと、価値ある人との関係は2~3ヵ月に最低一度は会わないと維持できないようです。そう考えると、本当に使えるネットワークは60人から100人が限界でしょう。

私は比較的人付き合いの多いほうだと思いますが、それでもコア人脈は100人程度です。

いわば、「菅下のベストハンドレッド」というわけです。

これを定期的に、政界・財界・金融界・メディア関係といった具合に分野ごとにメンテナンスしています。トータル100人でも、それぞれの分野に分ければ各分野およそ20人前後。

彼らと2~3ヵ月ごとに会おうとすると、ランチもディナーも予定でいっぱいになってしまう。無駄な人と会っている暇はまったくありません。

気楽な付き合いしかしていないと、いい人脈はいつまでたってもできません。

学生時代の友人とは年に一度の同窓会で十分ではありませんか。

30歳を過ぎたら、年齢や職業の異なる人たちと積極的に交流を持ち、視野を広げる付き合いをすることがお金持ちへの近道です。

絶対大金持ちになる 死ぬまで働かされる人生からの脱出法
菅下清廣(すがした・きよひろ)
スガシタパートナーズ株式会社代表取締役、国際金融コンサルタント、投資家、学校法人立命館顧問、近畿大学世界経済研究所客員教授。メリルリンチをはじめとする名門金融機関で活躍後、現職。著書に『ウォールストリート式年収1億円の条件』(フォレスト出版)、『今こそ「お金の教養」を身につけなさい稼ぎ、貯め、殖やす人の“37のルール”』(PHPビジネス新書)、『資産はこの「黄金株」で殖やしなさい!』シリーズ(実務教育出版)、『知らないと損をする!株高時代の「お金の教養」』(KADOKAWA)など多数。
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