- 【第1回】スポティファイ「優良な利益率」に注目、無料会員のマネタイズも順調無料
- 【第2回】電子署名サービス「ドキュサイン」今後の「データ企業」としての成長に期待無料
- 【第3回】なぜ、「ドロップボックス」は米巨人テクノロジー企業相手に互角以上に戦えるのか?無料
- 【第4回】クリーンエネルギーの星「ブルームエナジー」強みは技術革新力、弱みは補助金頼みの体質無料
- 【第5回】サブスクリプション企業のお悩み解決「Zuora(ズオラ)」の強みと今後の課題無料
- 【第6回】低コスト体質と安定的なビジネスモデル「メサ航空グループ」は長期投資向き?無料
- 【第7回】名だたる企業や有名人が投資先に選ぶ「サーベイモンキー」ビジネスモデルや今後の成長ポイント無料
世界に1600万人のユーザーを抱えるサーベイモンキーは、「世界で最も愛される無料のオンラインアンケートツール」をキャッチフレーズに、ネット上で回答できるアンケートの仕組みやデータ分析を提供する企業だ。
一般人が気軽にアンケート調査に使えるほか、本格的なマーケット調査の予算が限られる企業や、商品やサービスへのフィードバックを必要とする企業が、的確な調査結果を得るために低コストのサーベイモンキーのツールを利用している。
サーベイモンキーのビジネスモデルは、まず無料会員を獲得して継続的にサブスクリプション料金を支払う有料会員へとコンバージョンさせるものだ。同社の有料会員の数は2018年11月現在、62万を超えている。売上の90%がサブスクリプション収入、既存顧客が課金を継続するリテンション率も95%以上と極めて安定しており、収益の予想が容易になるメリットがある。
サーベイモンキーは1999年の創業から19年目の2018年9月に、ナスダック市場で新規上場(IPO)を果たした。(会社としてデラウェア州で組織されたのは2011年。)
同社のSaaS(ソフトウェアの機能をクラウドネットワークで提供する方法)のサービスを利用して毎日、約200国の250~300万人が16の言語で2000万件以上の回答を寄せるなど、意識調査やフィードバックに欠かせないグローバルなツールとして定着している。
サーベイモンキーの2017年の売上は2億1870万ドルで前年比5%の増加、最終損益は2400万ドルで、2016年の7600万ドルから大幅に減少した。長期的な収益改善のため料金値上げを行った2018年上半期においては、売上が前年比14%伸びて1億2100万ドルを達成。11月13日発表の第3四半期には、売上が前年同期比で19%増の6520万ドルと、好調さを印象付けた。特に、法人向けに高価格で提供するサービスが伸びたことが収益を押し上げた。同日、株価は18%上昇している。