「まとまった資産をすでに保有しているが、自らの資産は固く守っていきたい」と考えている方の大きな関心事の一つが、「これからどのように資産運用を行っていくのか」ということでしょう。世の中には、数多くの資産運用方法が存在しており、それぞれにメリットやデメリットがあります。しかし、たくさんの商品が乱立しているため、資産運用にどの商品を選択すれば良いか分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では効果的な資産運用方法を解説するとともに、資産運用の観点から見た不動産投資について考察します。

資産運用の種類

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(画像=Jiffy Avril/Shutterstock.com)

資産運用に対する考え方は、投資家の置かれた状況や資産の状況などによって大きく異なります。この項では、世の中にはどのような種類の資産運用方法があるのか、主な商品について紹介します。

預金

「資産を増やしていきたい」という考えを持っている方に、預金はやや不向きかもしれません。しかし、例えば利息のつく普通預金や定期預金などは、満期日までの利息と元本1,000万円までが保護されていることは堅実派にとって大きなメリットです。また、利息のつかない当座や普通預金については全額保護されます。

仮に銀行が破綻したとしても、利息のつく預金(外貨預金や譲渡性預金は除く)が1金融機関に元金1,000万円までは保護されていますので安心です。投資商品のように、解約後4~5日経過しないと資金が使えないということもないため、利便性や換金性も高いといえるでしょう。ただし、2019年4月時点で日本のメガバンクの普通預金金利は約0.001%と非常に低金利なため、増やすというより金庫代わりに預けるというイメージのほうが強いかもしれません。

他の商品として、アメリカドルやオーストラリアドル、メキシコペソなどを中心とした外貨預金は金利が日本円よりも高めに設定されているケースも多いです。しかし、前述したように外貨預金は預金保険機構の対象外の商品になります。また、外貨を購入したり、売却したりする際に手数料がかかる点も忘れてはいけません。

為替リスクやカントリーリスクなどさまざまなリスクが発生するため、よくリスクが分からない場合は手を出さないほうが賢明です。

投資信託

投資の専門家に自らの資金を託して、自分の代わりに資産運用を行ってもらうのが、投資信託です。商品や証券会社によっては、100円という少額から開始することができる場合もあるため、お手軽感があります。託された資金は、あらかじめ自分が選定した各種金融商品に投資されるため、普通預金などと比較すれば運用益を得やすい投資手法といえるでしょう。しかし、預金ではありませんので元本割れのリスクもあります。

投資信託の商品によって、資金の引き出し時や解約時、運用時の手数料が異なりますので、事前にしっかりと投資する商品の情報収集をすることが肝要です。

保険

生命保険といえば、被保険者が死亡したときに定められた死亡保険金が支払われるものです。しかし、「満期時または解約時に、これまで支払った金額よりも多い金額を受け取ることができる」保険商品もあります。また、生命保険料控除を活用することで節税のメリットも受けることができる点もポイントです。

株式投資

株式投資では、上場企業の株式を購入して、株価の値上がりによる利益を得たり、配当金や株主優待を受けたりすることが可能です。ただし、配当金や株主優待は必ずどの企業も提供しているわけではありません。そのため、配当金や株主優待を目当てで購入しても業績によっては配当金が減額されたり、株主優待が廃止になったりすることもあります。

また、株価は投資先企業の業績などの影響を受けるため、価格変動リスクが非常に高い商品です。

資産運用の面から不動産投資を考える

上述した方法以外にも、数多くの資産運用方法が存在していますが、資産運用の面から不動産投資についても考えてみてはいかがでしょうか。不動産投資の主な特徴は下記の4つです。

少ない自己資金で大きな額の資産を持つことができる

不動産投資を行っている方の多くが、金融機関からの融資を活用しています。投資物件には、金融機関からの担保評価が期待できるため、融資に関するハードルもそこまで高くありません。少額の自己資金で大きな資金を動かすという「レバレッジ効果」によって、大きな収益が期待できます。

収益が安定している

株式投資や投資信託など、将来を見通しにくい資産運用方法とは異なり、不動産投資においては入居者がいれば、毎月安定的な収益を見込むことができます。

少ない手間で取り組める

サラリーマンでも副業のような感覚で不動産投資に取り組む方もいるでしょう。投資物件の購入後は、賃貸管理会社などに手数料を支払い、管理委託することによって貴重な時間を割くことができます。

流動性は低い

現物資産を保有することができるのが不動産投資のメリットの一つです。しかし、急な資金需要が発生した場合などでは、不動産を直ちに現金化することはなかなか難しいでしょう。そのため、資産の流動性に関しては他の資産運用方法よりも低くなる場合があります。

まとめ

さまざまな資産運用方法の中でも、安定的な収益を見込むことができ、手軽に始めることができるのが、不動産投資の魅力の一つです。もちろん、注意すべきデメリットも複数存在しますが、「手堅く資産を守っていきたい」と考えている方にとっては、ぜひ取り組むべき資産運用方法といえるでしょう。(提供:YANUSY

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