不動産投資における代表的なリスクに、空室リスクがあります。新築物件の場合、入居ゼロの状態から、入居者募集を開始することになります。確かに新築は人気がありますが、実際に入居者募集をしてみなければ、入居が決まる家賃設定など、不透明な部分もあります。
上記のような不確定要素や、そもそも購入した時から家賃が発生するなどがメリットであるオーナーチェンジ物件をメインに取り扱う不動産投資家もいます。

オーナーチェンジ物件とは、すでに入居者が住んでいる状態の物件のことです。

不動産投資をスタートした時点ですでに入居者がおり、すぐに家賃収入が入ってくるというメリットがあるため人気があります。

今回は「区分マンション」におけるオーナーチェンジ物件について考えてみます。

オーナーチェンジ物件のメリットとデメリット

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(画像=ElenaFetisova/Shutterstock.com)

オーナーチェンジ物件には、どういったメリット・デメリットがあるのでしょうか。以下に整理しましたので、参考にしてください。

オーナーチェンジ物件のメリット

すぐに家賃収入が入ってくることが、オーナーチェンジ物件の最大のメリットです。また、空室物件に比べるとトータルでかかる費用が安く済むことが多いので、その分掘り出し物や高利回り物件を見つけられる可能性が高くなります。
区分マンションでファミリータイプの場合、自分で住むマンションを探している人と投資用で購入しようとする人が混在しています。
自分で住むマンションを探している人にとっては空室状態の物件の方が印象が良く高値で購入されるケースがあります。
逆に投資用物件として探している人にとっては空室状態より、入居者が付いていた方が安心材料になります。

また、投資用で購入したケースで、空室物件の場合、購入後の内装費用や入居者募集費用などが発生することも多いので、想定以上に支出が増えてしまうこともあります。オーナーチェンジ物件には、それがありません。

オーナーチェンジ物件のデメリット

オーナーチェンジ物件は室内や入居者を自分で確認できないことが、最大のデメリットと言えるでしょう。将来に空室になった際、想像以上に室内の設備が劣化していて、リフォームに多額の費用がかかる可能性もあります。

さらに、入居者がどんな人物か分からない状態で購入することになるので、「家賃滞納の常習犯」「クレームや難癖が多い」「近隣住民とのトラブルが多い」といった可能性があることも考えておくべきです。

現在の家賃が、周辺の家賃相場と合っていない可能性もあります。適正な家賃は、入居時期によっても異なります。入居してから何年経っているか、あるいは新築の時から住んでいるかによって判断基準を変える必要があるのです。

高利回りだと思って購入したものの、退去後に家賃を大幅に下げなければ次の入居者が決まらないのであれば、利回りは想定より大きく低下してしまいます。このことも考慮して検討する必要があるでしょう。

空室時から自分で確認する事ができる1棟物件という選択肢もある

区分マンションのオーナーチェンジ物件のメリット・デメリットを確認してきましたが、やはり室内や入居者を確認できないことは、長期的に運用していく上で一つのリスクと言わざるを得ません。

物件購入後、すぐに家賃収入が入ってくる点は大きなメリットですが、成否を決めるポイントは「入居者がすぐ決まるような物件」を購入することです。

例えば、土地付きの1棟物件を保有するという選択肢もあります。

新築の1棟物件を保有するということは全室が空室からスタートするため、すぐに入居者が決まるのかという不安もあるかと思います。

しかし、きちんと計画を立てて建設した1棟物件であれば、完成前に全室入居者が決まっているということも珍しくありません。

そのような優良な1棟物件であれば、将来退去が発生しても、焦ることなく家賃設定や新規入居者募集をすることができるでしょう。(提供:YANUSY

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