2019年は、不動産価格が下落する要因が複数予想されており、不動産投資家にとっては「転換期」と呼べる1年になるかもしれません。この1年で予測される様々な諸問題を取り上げ、世界の経済情勢も視野に入れながら、2019年の不動産投資マーケットをどのように生き抜くべきか、考えてみることにしましょう。

2019年の不動産投資を取り巻く環境は?

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(画像=Alex_Po/Shutterstock.com)

2019年の不動産投資マーケットにおいては、価格下落を引き起こす可能性がある事象が複数予想されています。この1年は不動産投資においてどのような時期になるのでしょうか。

翌年に東京オリンピックが控えている

東京オリンピック開催が決定されて以降、東京都心部の不動産価格は上昇を続けている、という見方もあります。

しかしながら東京オリンピック開催の前年である2019年より、都心部の不動産を利益確定のために売却する動きをとることが予想できます。この結果、物件の価格が下落傾向に転じる可能性が考えられるのです。

また、東京オリンピックの開催決定が世間に報道されたのが2013年ですので、このタイミングで東京都心部の投資物件を購入した層からすると、「売却時の譲渡所得が長期譲渡所得(5年超)扱いになるのが2019年」という点もポイントです。短期譲渡所得扱いの場合と比較して納める税金が安くなるタイミングを見計らって、投資家が投資物件を手放す可能性は十二分に考えられます。

国内の世帯数は減少傾向に

日本国内における世帯数が2019年を目処に減少傾向に転じることが、「国立社会保障・人口問題研究所」によって予測されています。つまり、2019年を境に不動産への需要は減少していくことが想定されるのです。

この現象が、不動産価格の下落を引き起こす可能性が考えられます。世帯数が減少すれば、単純に住む先の不動産への需要は減少するからです。物件の空室率も今後は増加していくことが予想されます。

マイナス金利政策は継続

現在の日銀総裁の続投と、安倍政権の長期化により、2016年以降継続してきたマイナス金利政策は継続される可能性が高いと言えます。

この点に関しては、不動産投資家にとって、不動産購入に際しての融資を好条件で受けやすくなるということを意味します。

世界の経済情勢を把握する

不動産投資を考える上では、世界の経済情勢を抜きにすることはできません。世界が好景気であれば日本もその影響を受けて好景気になる可能性が高いため、不動産市場に活況がもたらされるのです。

アメリカの保護主義の影響を考える

トランプ大統領が推進している保護主義政策により、日本の輸出産業がダメージを受ける可能性は十二分に考えられます。特に大きなダメージを受ける可能性が高いのが、自動車産業です。

日本からアメリカに輸出する自動車にかける関税が引き上げられると、自動車輸出量の減少を招くことになります。このことは、自動車産業に関連する会社の株価下落を招くことになり、日本全体の景気にも大きく影響することになります。

また、アメリカの政策金利の引き上げがストップすることにより、円高を引き起こす可能性も懸念されています。円高が起こると日本の景気が落ち込む可能性もあるのです。

北朝鮮との関係にも注目

米朝首脳会談が開催され、米朝の関係性に変化が見え始めました。

日本にとっては、拉致問題やミサイル問題などを引き合いに経済支援を要請されると、支出増大による景気悪化要因にもなり得ます。

米朝の関係改善が日朝の関係にどの程度影響するのかは、時間をかけて注視していかなければならない問題と言えます。

地価上昇はどのエリアで予測できるか?

2019年は、日本国内においてどのエリアで地価上昇を予測することができるのでしょうか?

東京都心部などの大都市圏

訪日観光客が増加している大都市圏などのエリアでは、これから継続して地価の上昇を見込むことができます。

また、東京オリンピックの開催を控え、インフラが整備されていることも、訪日観光客増加の誘因の一つと思われるため、こうした観点から見ていくと、「今後地価上昇が見込めるエリア」を絞り込むことが可能になるでしょう。

世界情勢を読み解き、先を見据えた不動産投資を

2019年における不動産投資マーケットの動向を予測するためには、日本国内の事情はもちろん、日本を取り巻く周辺国や世界の経済情勢も正しく読み解く必要があります。本記事で述べたような諸条件はほんのごく一部ですが、いずれも国内の不動産投資に少なからず影響を与える要因の一つと思われます。日々のニュースを的確に読み解き、先を見据えた投資ができるようにしておきましょう。(提供:YANUSY

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