要旨

2019・2020年度経済見通し
(画像=PIXTA)

<実質成長率:2019年度0.4%、2020年度0.8%を予想>

  1. 2019年1-3月期の実質GDP(2次速報)は、設備投資の上方修正などから、1次速報の前期比0.5%(年率2.1%)から前期比0.6%(年率2.2%)へ上方修正された。
  2. GDP2次速報の結果を受けて、5月に発表した経済見通しを改定した。実質GDP成長率は2019年度が0.4%、2020年度が0.8%と予想する。2019年度、2020年度ともに5月から変更していない。
  3. 2018年度後半は高めの成長となったが、景気は基調としては弱い動きとなっている。2019年4-6月期は輸出の低迷を主因として3四半期ぶりのマイナス成長となるだろう。
  4. 2019年10月に予定されている消費税率引き上げによる景気への影響は、大規模な消費増税対策によって前回(2014年度)に比べれば小さくなる公算が大きい。ただし、米中貿易戦争の激化、IT関連需要の一段の落ち込みなどから輸出の回復が遅れた場合には、2019年度後半の日本経済は内外需総崩れとなるリスクがある。
  5. 消費者物価上昇率(生鮮食品を除く総合)は、2019年度が0.7%、2020年度が0.5%と予想する。予測期間を通して1%割れの低空飛行が続くだろう。
2019・2020年度経済見通し
(画像=ニッセイ基礎研究所)