家族ぐるみのつきあいが職場を活性化させる
セールスフォースは、就業時間中に業務をするだけでなく、1%を社会貢献活動に充てることを定めているのも特徴だ。
「白浜オフィスでは、例えば、出勤前に白良浜のビーチを清掃したりしています。
地元の小中学校で、総合学習の時間にプログラミングの授業もしています。専門家を育成するための授業ではなく、ゲーム感覚で学べるアプリを使って、問題解決力や理論的思考などを養うものです。白浜町ではIT教育の場が少ないので、喜んでいただいています。
プログラミング教育はセールスフォースの世界中の拠点で行なっているのですが、白浜町は人口2万人強の小さな町ということもあり、地域の未来を作っているという実感を強く持てます。それが、仕事のモチベーションにも大きく影響しています」
自然豊かな小さな町という環境は、社員の休日の過ごし方も変えた。
「アウトドアを楽しむようになる社員が多いですね。しかも、社員同士が家族ぐるみで一緒に楽しむことが多い。私の家族のことは、白浜の社員全員が知っていますよ(笑)。
すると、自己開示が進んで信頼関係が強くなり、オフィスでの心理的安全性が高まります。だから、誰にも気兼ねすることなく、自由に意見ができる。このことも、仕事の生産性を高める要因になっているのではないでしょうか」
《取材・構成:桃山 透》
《『THE21』2019年7月号より》
THE21編集部(『THE21オンライン』2019年07月30日 公開)
【関連記事THE21オンラインより】
・「ワーク×バケーション=ワーケーション」を南紀で。JMAMが自治体と包括連携協定
・価値ある農地を次世代へ。和歌山県有田市とリクルートが新たな就農支援スキームの運用を開始
・海外の一流の「休み方」は、日本人とどこが違うのか?