要旨

宇宙ベンチャー
(画像=PIXTA)
  • 宇宙産業でビジネスを展開しようとするベンチャーが現れている。かつてよりロケットや衛星の開発や打ち上げ等の低コスト化が進み、ベンチャーでも参入が可能になってきた。
  • 民間企業によるビジネスの可能性が広がっており、我が国の宇宙産業の育成、発展にも期待が高まっている中、日本政府も取り組みを進めてきた。
  • 日本においても、宇宙ごみ除去や月面着陸・探査等、宇宙ベンチャーの活動が活発になっている。宇宙ベンチャーによる大型の資金調達が続いており、ベンチャー・キャピタルの他、官民ファンドや大手事業会社の出資が目立つ。
  • 米中貿易摩擦等を背景に景気の先行きに不透明感が増す中、仮に景気が下向いてきた中でも必要な資金が調達できるかどうかが課題となる。また、宇宙ベンチャーの資金調達をメインプレイヤーとして支えてきた官民ファンドの先行きについても気がかりな点である。
  • 事業化、収益化に向けては長期の視点が必要であり、景気の良し悪し等に左右されずに長期的に支援する姿勢が必要となる。宇宙ベンチャーの活躍が一時のブームで終わることなく、日本の宇宙産業の発展に繋がることに期待したい。