【目次】
①BuySell Technologies IPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/6更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【12/2更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社 BuySell Technologies
- コード
- 7685
- 市場
- マザーズ
- 業種
- 卸売業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長兼CEO 岩田匡平 /1984年生
- 会社住所
- 東京都新宿区四谷4-28-8 PALTビル
- 設立年
- 2001年
- 社員数
- 550人(2019年10月31日現在)
- 事業内容
- 出張買取を中心とした多様なリユース商材の買取及び販売
- URL
- https://buysell-technologies.com
- 資本金
- 40,000,000円 (2019年11月14日現在)
- 上場時発行済み株数
- 6,445,000株
- 公開株数
- 670,000株
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2019/11/28→1,790〜1,930円に決定
- ブックビルディング期間:2019/12/02 - 12/06
- 公開価格決定:2019/12/09→1,930円に決定
- 申込期間:2019/12/11 - 12/16
- 上場日:2019/12/18→初値3,720円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:大和証券
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:東海東京証券
- 引受証券:丸三証券
- 引受証券:水戸証券
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 引受証券:エース証券
- 引受証券:藍澤證券
- 引受証券:エイチ・エス証券
- 引受証券:むさし証券
- 大株主
- ミダス第1号投資事業有限責任組合 52.94%
- ミダス第2号投資事業有限責任組合 20.12%
- 大石崇徳 9.15%
- 岩田匡平 5.67%
- 丸山聖司 1.83%
- Soltec Investments Pte. Ltd. 0.91%
- (株)イングリウッド 0.91%
- R & T Partners, LP 0.91%
- 畑野洋平 0.73%
- (株)ベクトル 100キャピタル投資事業有限責任組合 小野晃嗣 谷口雅紀 0.46%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2016/12 単体実績
7,559,880 225,569 145,815 229,440 - 2017/12 単体実績
8,917,779 319,125 226,160 452,965 - 2018/12 単体実績
10,118,751 472,996 329,971 727,844 - 2019/09 第3四半期単体実績
9,418,579 787,946 500,297 1,158,614 - ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後180日目の2020年6月14日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 12億9310万0000円(670,000株×1,930円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 560,780株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 株式会社BuySell Technologies<7685>は、出張買取サービス「バイセル」での出張買取事業を中心に、自社ECや催事などでの販売事業も手掛けている。
着物・切手・貴金属・ブランド品等のラグジュアリー商材の取扱いが中心となっている。
■事業内容詳細
同社は着物・切手・貴金属・ブランド品等のラグジュアリー商材について、出張訪問査定での買取サービスを行っている。買取を行った製品は市場・オークション等でのtoB販売に加え、EC販売・催事等のtoC販売も行い多角的な販路で販売している。
また2015年からリユース事業も開始している。
■同社の強み
同社の買取サービスについて代表的な特徴は下記3点である。
・無店舗型の出張訪問買取
・シニア層がメインターゲット
・クロスメディアマーケティング戦略による効率的な集客
・商材ごとの多角的販路への販売戦略
●無店舗型の出張訪問買取に特化
数多くの買い取り専門店が存在するが、同社は無店舗型の出張訪問買取に特化している。約100名のコールセンター、約250名の出張査定員に加えて、独自のコンプライアンス専門部署を組織化し、出張訪問査定を全国対応できる体制を構築した。
また新卒採用の査定員の増加に努めるなど、顧客が安心してサービスを受けられる体制の整備に注力している。
●シニア層がメインターゲット
同社の顧客は遺品整理・生前整理・自宅整理等によるサービス利用が多く、50代以上のシニア層の利用が75%を占めている。
更なる高齢化社会の到来を目前としており、同社サービスへのニーズは今後も高まることが期待できる。
●クロスメディアマーケティング戦略による効率的な集客
同社サービスは無店舗型のため、インターネット及びTVCM中心のマスメディアを駆使して、シニア層に対したクロスメディアマーケティングを展開している。
その結果として同社サービスへの認知度は高まりつつあり、問い合わせ件数も増加中である。
●商材ごとの多角的販路への販売戦略
同社は商品1点毎に最適な販売戦略を立案している。toB販売による在庫回転期間短縮化により在庫リスクの低減を図りながら、個人顧客向けのtoC販売も行うことで収益の最大化を目指している。
尚、現状では販売の90%がtoBの卸販売(自社市場、他社市場等)である。
■業績推移
2016年12月期 売上高76億円、経常利益2.3億円、当期純利益1.5億円
2017年12月期 売上高89億円、経常利益3.2億円、当期純利益2.3億円
2018年12月期 売上高101億円、経常利益4.7億円、当期純利益3.3億円
2019年12月期(予想) 売上高129億円、経常利益8.0億円、当期純利益5.1億円
着実な増収増益を続けており、2018年12月期には売上高100億円の大台を突破した。
2019年12月期も増収増益を予想するが、Q3(累計)は売上高94億円、経常利益7.9億円であり、既に経常利益は前期の通期実績を超える状態である。
■財務状況
2018年12月期末時点で、資産合計32億円に対し純資産合計7.3億円、自己資本比率23%である。
借入金16億円に対し、現預金20億円を有している。また貸借対照表上の商品は4.9億円に留まっている。
営業活動によるキャッシュ・フローも2017年12月期+2.2億円、2018年12月期+3.3億円とプラスで推移しており、財務内容に特段の懸念事項はない。
■資金使途
IPOにより9.2億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・マーケティング施策のためのTVCM等の広告宣伝費 7.1億円
・事業拡大を目的とした新規採用に係る人件費及び採用費 1.5億円
・事業拡大にともなう商品倉庫の移転に係る設備投資等 0.6億円
事業拡大のためのマーケティング費用及び人材関連費用に調達資金の大半が投じられる。
■株主構成
岩田社長は株式シェア5.7%の第4位株主である。しかし筆頭株主のミダス第1号投資事業有限責任組合(株式シェア53%)、第2位株主のミダス第2号投資事業有限責任組合(同20%)は、吉村会長が実質的に出資するファンドである。よって経営陣で実質的に7割以上の株式が保有されており、安定的な株主構成である。
個人株主中心の株主構成であるが、事業会社としてベクトル<6058>(関連会社と合わせて株式シェア0.9%)、オークファン<3674>(同0.1%)が出資している。
尚、岩田社長保有と静岡銀行との間には金銭消費貸借契約が締結されており、同氏保有の372,000株のうち240,000株(株式シェアの4.0%に相当)は、静岡銀行が債務の担保として質権設定している。
■まとめ