数年程前から、「最後のフロンティア」と呼ばれるなど、アフリカ市場の成長が話題になり始めています。

アフリカは汚職の蔓延や、貧困などの問題を抱え、10年ほど前にはThe Economist誌に「絶望の大陸」とまで言われ、ビジネスがしづらい土地の代表例と見なされていたようです。しかし今では、世界でも注目の投資先となっています。2012年現在アフリカへの直接投資額は2000年の10倍に近い800億ドルに達しており、投資環境も改善されてきました。

今回は、そんな世界が注目の投資先のアフリカについてと、アフリカの成長に投資をするための関連ファンドのまとめをお送りします。

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◉アフリカが抱えていた課題


アフリカといえば、紛争、劣悪な衛生環境、汚職など、マイナスのイメージが強かった地域です。

特に汚職の問題は深刻で、警察等への賄賂代として不当にモノの値段が釣り上がる、市場での商人の利益が不当に搾取される等の問題が多く、貧困の大きな原因となっていました。
また、国レベルの問題では、閣僚が国家予算を着服し、着服によって国庫が空になるとまた紙幣を印刷し、着服するといった繰り返し行っていました。その結果による悪性インフレも多かったのです。

このように、統治システムが十分に機能していなかったため、ビジネスに適さない場所の代表例と呼ばれていました。


◉絶望からの回復、経済改革の実施


しかし、絶望とまで言われたアフリカの国々の中でも、昨今の資源価格の上昇による資源開発で収益を上げる国や、内需の拡大をテコに高い経済成長率を保ち続けている国も出てきています。

そもそも、現在の経済成長を遂げる牽引役となったものは、南アフリカを発端とした経済改革でした。
南アフリカが先導を切ってインフレ抑制を柱とした経済改革を実施し、経済管理を改善したことや冷戦後に民主主義が一挙に拡大したことにより、アフリカ諸国のビジネスに対する政府の姿勢が変わったことが伺えます。

なお、経済改革で特に重点が置かれたのは以下の4つとみられています。

1. (悪性)インフレの抑制
2. 闇市場の取り締まり
3. 金融システムの構築・整備
4. エネルギー・鉱業資源を頼りにした経済開発モデル

特に、「4.エネルギー・鉱業資源の分野」では、アフリカに存在する豊富な資源というメリットを活かすための取り組みが活発になされています。
例えば、ナイジェリアでは、かつて石油産業への外資の参入は合弁の方法しかありませんでした。しかし、そのやり方を放棄し、生産分与契約の方法を導入することで、外資の参入をより簡単にしています。そして赤道ギニアでは、新たな石油採掘法として、外国企業に原油で支払いを行っています。
このような優遇政策の結果、世界の石油大手企業がアフリカに殺到しています。

また、このような資源開発による恩恵を利用して、多くのアフリカ諸国が情報産業やインフラ開発にも力を注いでいます。
インターネットの普及率はサブサハラ全体では10%程度と未だ低い状態にありますが、デロイトとGSMAの調べによると携帯電話の普及率は2012年時点で50%上回っており、2016年には80%近くに達すると予想されています。特に南アフリカではITの普及が最も早く、スマートフォンの普及率は2017年には南アフリカにおいては50%を上回ると予想されています。

情報産業への取り組みと同時に、インフラの整備も精力的に取り組まれるようになりました。
内戦などの不安定期を一通り終えて、国境を越えた経済活動も活発になりつつあり、内陸国と港をつなぐアクセスルートが構築されています。また、アフリカ大陸全域を南北東西の道路網でカバーするというアフリカ縦断道路構想も練られており、アフリカ開発銀行が中心となって未開発地区の道路建設を後押ししています。
この構想が実現すれば、ルート沿いの経済活動の活発化にもつながり、アフリカ全体の経済に恩恵がもたらされると考えられています。

このようにビジネスが参入しやすい環境が整いつつあり、アジア・欧米諸国からの投資が活発化してきています。ちなみに、世界銀行のビジネス環境ランキングでも、欧米諸国よりも上位にランク付けされているアフリカの国も多数存在してきています。