たとえ罵倒されても相手を知る努力をしたい

理論武装しても、考え方の違いを乗り越えられないことは多い。それでも何とか相手との一致点を見つけて共闘しようとする山本氏の最大の武器は、「相手への興味」なのかもしれない。

「例えば、街頭で私を罵倒する人は、何がその人をそうさせているのか。もしかしたら、辛いことを抱えているのかもしれません。その苦しみの根源は何なのかを、引き出したいのです。

あなたの苦しみは、あなた個人の問題ではなく、社会の問題かもしれない。それを一緒に解決していきましょう、という共通の問題意識を持つことができれば、自分たちの実現したい社会を作れるかもしれません。そのためにも、お互いの話を聞いて、落としどころを見つけていく作業をあきらめたくないのです」

「THE21」2020年3月号より

山本太郎(やまもと・たろう)
れいわ新選組代表
1974年、兵庫県生まれ。90年、高校1年で芸能界入りし、テレビドラマ『新選組!』などに出演。2011年4月から反原発活動を開始。13年7月、参議院選挙に東京選挙区から出馬し、初当選。14年、生活の党に合流し、「生活の党と山本太郎となかまたち」に改称、小沢一郎氏と共同代表に。19年4月、れいわ新選組を旗揚げし、7月の参院選に比例区より出馬。同党は政党要件を満たす票を獲得するものの、本人は落選した。(『THE21オンライン』2020年02月07日 公開)

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