(本記事は、金川顕教氏の著書『これで金持ちになれなければ、一生貧乏でいるしかない。 お金と時間を手に入れる6つの思考』の中から一部を抜粋・編集しています)
人生に必要な4つの時間
大金持ちも、そうでない人も、1日に与えられた時間は24時間。1年は365日。その時間をどう使うかによって、人生は大きく変わっていきます。
けれど、普通の会社員には時間がないのが現実。以前、コンサル生から「金川さん、副業したいのはやまやまなんですが、私は会社員で平日は帰宅するのが夜の10時なんです。土日は、運動して体を動かさないと気が済まないんです」と、真剣な顔で言われたことがあります。
彼がわかっていなかったのは「時間の使い方」。あなたがいつも何気なく時間を使っているとしたら、以下の4つの時間の違いを意識することをオススメします。
4つの時間とは
①最低限の時間
最低限必要なこと、やらざるを得ないこと
寝る、食べる、働く、家事育児など。食事、睡眠、入浴、歯を磨くなど、人間として生きるために最低限やらなければならないこと。「今ビジネスに追われているから5日間歯を磨いていません」とか「3日間ご飯食べてません」とか言う人はまずいないでしょう。
会社員の人は週5日勤務しなくてはならない。この時間も①にカテゴライズされる必要な時間と考えてよいでしょう。
②目標達成のための時間
いまの自分を変えるためにやるべきこと
勉強、副業、起業、ビジネス、今後の人生の計画を立てるなど。生死にかかわる問題ではありませんが、あなたがよりよい人生を送るためにぜひとも設けたい時間です。
皆さんの目標は何ですか?
六本木ヒルズに住みたい、フェラーリに乗りたい、ハワイに別荘が欲しい、シンガポールやドバイに移住したい、セミリタイアしたい、不労所得だけで生活したい、世界中を旅行したい...。
これら、将来的に自分が目標としていることにつながる時間は、なるべくたくさんとりたいもの。短期的な目標でもいいですし、長期的に見た行動でもいいですが、現状維持ではないように少しずつ前に進むことが大切。
よく「ゴールからの逆算」という言葉がありますが、まさにその通り。目標としているものがあるならば、それに向かって時間を使うことが必要なのです。
目標は、夢ではありません。
夢を見ているだけでなく、実際に計画して行動していくことが時間配分では必須になってきます。この本を読んでいる時点で、あなたは何かにチャレンジしたいと思っていると思います。
そこで自分が掲げる目標に向かって、できることをリストにするなどして、できることから始めていきましょう。きっと毎日の生活がレベルアップすると思います。
③人生を楽しむための時間(月収100万円を超えたら)
単純に楽しむこと、やりたいこと......海外旅行に行く、おいしいものを食べる、おいしい酒を飲む、好きな音楽を聴く、ドライブに行く、ディズニーランドに行くなど。
収入をあげれば人生を楽しめるのかといったらそうではありません。旅行に行ったり、プライベートを充実させたりすることも大切なことでしょう。収入ばかりに目がいくと、プライベートをないがしろにしてしまうのも事実。しかし注意点としては、ある程度稼げるまでは人生を楽しむ時間は作らないということです。
ある程度というのは、月に100万円を目安に考えてみてください。ちょっと高いハードルでしょうか。でも私はそう思ってやっていました。毎月100万円以上の収入が安定して入ってくるようになったら、仕事を徐々に減らしていく。
そして、頑張って稼げるようになった自分へご褒美を与えるように人生を楽しんでください。
④やらなくていいことをする時間
1日の中で無駄に過ごしている時間......だらだらとスマホやテレビを見る、ゲームをする、2ちゃんねるに書き込むなど。
多くの人は、結果が出ていないにもかかわらず、③人生を楽しむ時間と④やらなくていいことをやりすぎています。正しい時間の使い方として、まだ結果が出ていない間は、とにかく①最低限の行動と②目標達成の行動に時間を使うことを意識しましょう。
私の例でいえば、18歳から23歳の遊び盛りの頃に、朝6時に起きて夜中の3時までひたすら勉強をしていました。一番楽しい時期だったというのに、成人式にも行かず、花火大会やクリスマスなどのイベントも自分とは遠い世界の話のようでした。まだ結果が出ていないのに遊んでいては、目標達成は難しいと考えていたからです。
ソファに寝転がってバラエティ番組をだらだら見たり、しょっちゅう女子会をしてスイーツを食べに行ったり、はたまた、SNSのタイムラインをひたすら眺めて友だちの動向を追っていたりしたら、こんなに時間が経ってしまった!などという経験がありませんか?
その行動を省いたら、何か困ることがありますか?そう尋ねられたら、答えはノー。だったらそういった無駄な時間の使い方はもうやめましょう。そう考えると、やらなくていいことややっても意味がないことって非常に多い。
「金川さん、そんなにストイックじゃ人生楽しめないですよ」と呆れられることもありますが、いま頑張って、後から楽しめばいいのです。そんなことより、まずは自分の目標達成のためにたくさんエネルギーを使うことを心がけてほしいと思います。
そのうえで②をある程度達成したら、③の「楽しむ」時間を増やす。多くの人にとっては③の時間が一番楽しいはず。旅に出たいなら好きなだけ行けばいいし、ぼーっとしているのが好きだったらぼーっとしていればいい。映画が好きなら映画を思う存分見てもいい。
それに比べて②はそもそも苦痛を伴うことが多い行動です。お金と時間と努力が必要になってくるし、年収を上げるためにはこの②に多くの時間を割かなければなりません。
でも、いったん②をやって、ある程度の満足を得てから③を増やすとさらに収入は上がるし、視野も広がります。仕事ばかりするよりも、おいしいものを食べて、こんな料理があるのかと経験することで「一流」を知る。素晴らしい舞台や芸術作品を観るのもそう。好きなだけ寝たりボーっとしたりして頭をオフにすることだって、それがモチベーションとなってビジネスにも身が入る、そういう好循環が生まれてくるのです。
あなたがいま②に必死になっているとしたら、それは③を得るため。そしてある程度軌道に乗れば③が手に入る。そう思うと頑張れませんか?
目標を達成するためのモチベーションは人それぞれですが、私のオススメは「親孝行」。
「いまのままだと親に一生、仕送りできないまま死んでしまう」
「これでは何も恩返しができない」
そう思ったら仕送りをすること。「親の喜ぶ顔」が、ビジネスや副業を始める動機になることもあるのではないでしょうか。
三重県生まれ、立命館大学産業社会学部卒業。
大学在学中に公認会計士試験に合格し、世界一の規模を誇る会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツグループである有限責任監査法人トーマツ勤務を経て独立。トーマツでは、不動産、保険、自動車、農業、飲食、コンサルティング業など、様々な業種・業態の会計監査、内部統制監査を担当。数多くの成功者から学んだ事実と経験を活かして経営コンサルタントとして独立し、不動産、保険代理店、出版社、広告代理店など様々なビジネスのプロデュースに携わる。
「量からしか質は生まれない」をミッションとして、1人でも多くの人に伝えるために執筆活動を開始し、ビジネス書、自己啓発書、小説など多岐にわたるジャンルでベストセラーを連発させている。
著書は多数あり、主な著書に『仕事と人生を激変させるなら99.9%アウトプットを先にしなさい』(SBクリエイティブ)、『最高の働き方 理想の人生は「脱サラ」の先にある』(総合法令出版 )、『これで金持ちになれなければ、一生貧乏でいるしかない』『すごい勉強法』『すごい副業』『すごい会計思考』(ともにポプラ社)などがある
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