値動きが激しいため投機的なイメージが強い「仮想通貨(暗号資産)」だが、2020年に入ってから富裕層や機関投資家が資産ポートフォリオに組み込むことが多くなってきた。富裕層のそうした動向は何を意味するのか。連載「富裕層の資産運用マル秘テクニック」第11回は、日本を始め米国やスイスのプライベートバンクに11年間在籍し、現在は富裕層の資産形成サービスを手掛けている「ウェルスパートナー」代表・世古口俊介氏に、その背景について解説してもらった。

仮想通貨が復活した大きな理由とは

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(画像=cba/ pixta, ZUU online)

仮想通貨が、ここ最近、“復活”している。

時価総額の6割を占めているビットコインは2017年12月に1万9786ドルを付けた後、コインチェックが保有していたNEM(ネム)の不正流出事件をきっかけに3000ドル台まで下落した。それがここにきて急上昇。20年12月に入ると一時1万9800ドルを超え3年ぶりに高値を更新した。

なぜビットコインは復活を遂げたのか。その理由にはさまざまなものが考えられるが、「最大の理由は、『法定通貨』の信用が落ちているからだ」と世古口氏は指摘する。

2020年に新型コロナウイルスが猛威を振るった影響で、各国政府は景気を下支えするために財政出動を積極化させた。その結果、先進国の政府債務は名目GDP比で約125%になり、第二次世界大戦後の水準を超えて過去最大に達する見通しだ。そのため財政破綻のリスクが上昇、国家の信用の裏付けによって存在している法定通貨の信用も落ちている。