本記事は、浅田尚希氏の著書『2代目歯科医こそ副業を始めなさい 副業で学ぶビジネスの仕組み!』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋・編集しています。
「外の世界」を知ることの必要性
副業という「プチ起業」体験
繰り返しになりますが、一度歯科医になったら、歯科医として一生歩んでいく人がほとんどです。せっかく得た歯科医という既得権益を手放す人は、まずいません。
歯科医という本業は手放せない。それなら、歯科医という立場をキープしつつ、趣味や好きなこと、興味があること、得意なこと、あるいは自分の才能を活かして、副業というカタチで別の仕事を始めてみればいいのです。そこには、もしかしたら本業よりも自分が羽ばたけるチャンスがあるかも知れません。
実は、こういった歯科医は既に存在しています。例えば、歯科医になってから建築士の資格をとって、歯科医を続けながら建築家として活躍している人がいます。ただ、こうした人はまだまだ稀な存在です。
副業と聞くと、ハードルが高そうなイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。さすがに建築家を目指すとなると簡単ではありません。
しかし、私がやっているインターネット広告や物販などの副業なら、元手が100万円もあれば十分どころか、お釣りが出ます。100万円もあれば、Webサイトを立ち上げてビジネスを始めることもできます。もっと言えば、物販なら10万円もあればすぐにでも始められます。
私自身、学生時代にWebサイトを制作するためのアプリケーションであるワードプレスを学び、インターネット広告とは何ぞや、というのを学ぶところから副業を始めて、いまでも続けています。
本業として起業するのは、さすがに勇気が要ります。生活がかかっているからです。しかし、歯科医師という本業で十分な収入を得たままでもできる副業なら、ほぼノーリスク。しかも、小さな元手で始められるなら、もしも大失敗してしまっても、生活に影響することはありません。
副業なら、ローリスクでちょっとした起業を体験できるわけです。いわば「プチ起業」です。これを1回経験しておくのは、歯科医師のキャリアを考えても大きなメリットになるので、ぜひおすすめです。というのも、こういった経験を通して、経営や集客のノウハウを学べるからです。独立開業するにしろ、分院長になるにしろ、プチ起業経験が大いに生きるはずです。
外の世界を知らないまま開業する歯科医の場合、経営を学ぼうとするとき、ピーター・ドラッカーなどの経営書を読む人も少なくないでしょう。しかし、それでは少し遠まわり。経営書を読んだからといって、すぐに経営ができるようになるわけではありません。
経営は、実践あるのみ。実践して、失敗しながら学ぶのが一番の近道です。
ローリスクで起業を体験できるのは、副業ならではの大きな魅力です。実際にプチ起業体験してみたほうが、手っとり早く本物の経営ノウハウを得られるのです。