本記事は、浅田尚希氏の著書『2代目歯科医こそ副業を始めなさい 副業で学ぶビジネスの仕組み!』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋・編集しています。
黄金比率「9:1」がインプットの質を高める
私はインプットオタクですが、情報をインプットしているだけでは、自分の中に貯まっていくばかりで便秘になってしまいます。定期的に出していく必要があるのです。
それに、どんどん情報を貯めていっても、アウトプットがなければインプットの質は上がっていきません。その理想的な割合は、9対1くらい。インプット9に対して、アウトプットを1くらいはしないと、限られた人しかアクセスできないような最上流の情報にたどり着きません。
私は歯学部時代、次のような経験をしました。歯学部に入学が決まったとき、内部情報が知りたいと思いました。例えば、歯学部に入るにあたって事前に勉強しておいたほうが良いことなどです。しかし、全くそういう情報が出回っていませんでした。
そこで私は入学後、自分でブログを開設し、「大学1年生ではこんな勉強をしました」「テストは追試になった人がこれくらいの割合いました」といった情報をアップしていきました。明らかに内部の人は誰でも知っていることですが、外部に漏れないような内容です。もちろん、漏らしてはいけない情報ではありません。
「ブログを読んでいます!」。あるとき、キャンパスを歩いていたら、見知らぬ後輩からそう声をかけられました。私のブログは実名ではなかったので、それまで全く声をかけられませんでした。しかし、5、6年生になってくると、私がネットでそれなりの収入があるというのがまわりに知られるようになっていました。その後輩は、ブログを私が書いていると特定したようなのです。
よくよく聞いてみると、後輩本人というより、その父親のほうが熱心に読んでくれていたとのこと。父親は歯科医で、歯学部に進学する息子を心配して、私のブログから内部情報を仕入れていたようなのです。
その後輩からは「すごく尊敬しています!」とまで言われるではありませんか。他の人が発信していない情報を発信していると、尊敬されるシーンが生まれるという経験をしたのです。
さらに、その父親とも会うことになって、私自身もその父親の話から得るものがありました。自分のアウトプットが価値のある人に伝わり、その対価が発生したのです。アウトプットしていたからこそ、そこまでたどり着いたのです。
アウトプットをすることが、新たな情報を惹きつけるきっかけになるということです。情報が向こうから寄ってくるようになるのです。情報をアウトプットすることによって、普段は出会えない人に会えたり、その人が持っている表に出ていない情報がダイレクトに手に入ったりするわけです。
もしくは、表に出てきていても、ネットの海の中にポツンと漂っている情報というのがあります。アウトプットをし続けることによって、こういった情報も引き寄せられるようになるのです。
本書の出版も、私にとってのアウトプットです。私が書籍の執筆を進めていると著名なコンサルタントの方に打ち明けたら、「本を出すなら、いつでも対談するよ」と声をかけてもらえました。これもアウトプットをするからこそ、実現できることです。対談の前後に、オフレコの話もあるでしょう。そうした会話にこそ、極上の情報がまぎれているものです。
世の中では、これを人脈と表現したりします。人脈の中身をひも解いていくと、情報のアウトプットをお互いに行うこと、つまり情報交換と言えるのではないかと思います。