本記事は、浅田尚希氏の著書『2代目歯科医こそ副業を始めなさい 副業で学ぶビジネスの仕組み!』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋・編集しています。
「金融リテラシー」=当たり前の基礎知識が身につく
あなたはこれまで、お金について学ぶ機会がありましたか? 経済学部や経営学部を出ていれば、経済や経営の理論を学んだことでしょう。しかし、投資や運用、税金、借金といったことは教えてもらっていないはずです。
ましてや歯学部を出た歯科医は、お金に関して全くといっていいほど学校で教えてもらった経験がありません。あるとしても、自分で本やインターネットで調べたくらいでしょう。
歯科医に限ったことではありませんが、私たち日本人はお金の基礎知識を学ぶチャンスが、学校でも、社会に出てからもほとんどありません。歯学部には、お金や経営のことを学ぶのは卑しいことという雰囲気すら根づいていると私は感じています。そしてお金や金融の基礎知識がないから、営業マンにすすめられるがままに買った金融商品で損してしまう歯科医が後を絶たないのです。
最近は、金融リテラシーの重要性が叫ばれるようになりました。とりわけ、独立を視野に入れている歯科医の場合、お金の知識なしに開業するのは危険極まりないことです。
借金に対する恐怖心は、金融知識の欠如も原因のひとつだと思います。何も、超一流の金融リテラシーを身につける必要があるわけではありません。ただ、融資や節税スキームなどの基本は押さえておくべきでしょう。
「0→1」「1→10」を経験する
金融リテラシーに加えて、「お金を投資して増やしていく」という感覚も身につけておくべきです。
時給でお金をもらう経験は、ほとんどの人が人生に一度くらいは経験しています。学生時代のアルバイトのほとんども、まさに時給制だったことでしょう。勤務医の場合、勤務日以外に他の歯科医院で、非常勤で働くケースも多いですが、これもほとんどは時給制です。
ところが、自ら「0→1」で収入を生み出したり、「1→10」で元手を増やしていく成功体験をしたことがある人がどれくらいいるでしょうか。
「それなら、競馬に行って投資しよう」「ギャンブルだって立派な投資じゃないか」という人がいるかも知れませんが、あれは明らかに投資ではありません。強いて言えば投機です。
10万円を手にしたら、それをビジネスでどう増やしていくのか。例えば、商品を仕入れてインターネットで販売する、軽トラを買って移動販売するといったビジネスづくりの一連の流れを経験して欲しいのです。日常使いする軽トラを買うのであれば、それは単なる消費。商売に使うからこそ投資なのです。
副業は、副収入を生みます。これが「0→1」です。その副収入を元手に、さらに大きな副収入を得る仕組みをつくります。これが「1→10」です。
このように、ゼロからお金を生みだし、その元手を大きくしていく流れを気軽に体験できるのは、副業ならではの魅力です。