本記事は、山田秀平氏の著書『“売れる”オウンドメディアマーケティング』(合同フォレスト)の中から一部を抜粋・編集しています

予算をかけずに集客する方法

集客
(画像=tadamichi/PIXTA)

コンテンツマーケティングで成功すれば、予算をかけずに集客数を10倍にすることも可能──これはちょっと言い過ぎでしょうか。ただ、集客数を増加することはできます。

顧客はピラミッド構造で捉えることができます。頂点の数%が「今すぐ客」。優良な顧客となり得る潜在層=「見込み客」は「裾野」に当たります。あなたの作ったコンテンツが裾野の見込み客にうまく刺されば、10倍の集客も決して不可能ではありません。

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(画像=『“売れる”オウンドメディアマーケティング』より)

多くのオウンドメディアも裾野をターゲットにしています。「まだ興味があるのかどうかも分からない人たち」を対象にし、そうした「見込み客」を将来の顧客に育てていくことを目指しています。

では「見込み客」に刺さるコンテンツを提供するにはどうすればいいでしょうか。まずはリサーチです。オウンドメディアを立ち上げる以前に、徹底したリサーチをしなければなりません。

顧客と良好な関係を築くためには「3C分析」と呼ばれる手法が有効です。「3C」とは次の3つを指します。

3C分析における3つの「C」
(1)「Customer」=市場・顧客
(2)「Competitor」=競合
(3)「Company」=自社

これら3つのCの関係性を明らかにしていくのが「3C分析」です。市場で顧客が何を求めているのか、競合がそれに対してどんなサービスを展開しているのかを調べます。その上で自社がどんな戦略を立てられるのかを検討します。

3C分析の過程では、それぞれのCについて次の点を明確にしていきます。

(1)「Customer」→市場や顧客は何を求めているのか
(2)「Competitor」→競合は「Customer」のニーズにどう対応しているのか
(3)「Company」→「Customer」「Competitor」を踏まえて自社が成功できる要因は何か

ロックバンド・東京事変のボーカリストとしても活動しているシンガーソングライターの椎名林檎さんは、SNSやネット上の巨大掲示板「2ちゃんねる(5ちゃんねる)」で顧客リサーチを行っている、と聞いたことがあります。自分たちの楽曲を聴いているファン層は普段どんな生活をしているのか。それをTwitterや2ちゃんねるで調べているというのです。

コンテンツマーケティングでとりわけ重要なのが「Customer」=市場・顧客のリサーチと分析です。例えば「まだ資格に興味があるのかどうかも分からない人たち」とはどんな層なのか。そのプロファイルをできるだけ明確にする必要があります。

ある商品のリサーチを進めてみると、「意外にも30代女性が多かった」という事実が明らかになってきたことがあります。大学卒業以来、会社勤めはしていたものの、結婚や出産を経て、社会に出る機会を逸してしまった。そうした人たちが活躍できるチャンスをつかみたいと考えているのなら、コンテンツマーケティングの対象に十分なり得ます。30代女性が興味を持ちそうなコンテンツを提供し、「見込み客」にアタックできる状況を作り出すのです。そのために、顧客リサーチが重要になります。

“売れる”オウンドメディアマーケティング
山田秀平(やまだ・しゅうへい)
コピー&マーケティング株式会社代表取締役。1986年静岡県浜松市生まれ。24歳で起業後、世界トップクラスのマーケッターやコピーライターからビジネスを学び、年商3000万円に満たない企業をすぐに約17倍の年商5億まで成長させる。その実績が評価され、年商100億を超える上場企業などのウェブ集客を担当するようになり、ウェブマーケティング支援で数々の実績を残してきた。現在は、デザイン講座(講座名:DLL)やコピーライティング講座(講座名:CLL)などを開催し、時間や場所にとらわれない新しい働きかたの支援にも取り組んでいる。

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