本記事は、金川顕教氏の著書『すごい勉強法』(ポプラ社)の中から一部を抜粋・編集しています。

成功,ビジネスマン
(画像=PIXTA.jpg)

誰も踏み込んでいない分野を切り拓くには

成功すればするほど孤独感は増していく──。

それは事実ですが、一方でピラミッドの上の方に行けば、これまで出会ったことのない、上の方の仲間と出会うこともできます。

自分の手で成功を勝ち取ってきた人たちですから、当然我が強く、自分のやりたいことを優先して生きています。さまざまな経験を積んできた分、いわゆる「クセ」も「アク」も強い、個性的な人たちです。

起業して稼いでいる人たちは、一般の人たちから見たら「変わっている」「ついていけない」と感じるような、過激で突き抜けた部分がたくさんあります。でも逆に、それがなければ、そこまでたどり着くことはなかったのでしょう。

彼らは「平凡」「一般的」「無難」であることに甘んじることなく、自分の人生の道を自分で切り拓いていっているのです。一般の人とは時間の使い方もお金の使い方も価値観も、すべてが大きく違って当たり前。気の合う人も限られているし、共感できる人も少ない。でも成功者であることは間違いないので、彼らから学ぶべきことがとても多いのです。

これまでも書いてきましたが、僕は特別な才能があるわけではありません。

だから、情報を集めたり、人に会ったり、話を聴いたりして、がむしゃらに勉強しなくてはいけません。そこで何かを得て次のステージに行き、新たなステージでまた、情報を集めたり、人に会ったり、話を聴いたりして、がむしゃらに勉強してまた次のステージに行く。

その繰り返しで、現在に至ります。

つまり「守破離(しゅはり)」と一緒。

「守破離」とは茶道、武道、芸術などにおける師弟関係の段階を示す言葉です。

最初は基本を繰り返し、師の教えや型、技を忠実に「守」る時期。

そこから他の師の教えについても学ぶなど、師とは違った方法を試してみる「破」る時期。

最後は師から「離」れ、オリジナリティを発揮していく時期。

何事においてもこの三つの段階を踏んで、人は成長していきます。

勉強でも、ビジネスでも、そうです。これまでの僕もそうだし、これからもそう。

ただ、これまでは先に成功している人の話を聞いたり、お金を払ってセミナーに行ったりしていましたが、だんだんと教えを乞う人も少なくなってきました。

ここのところ「毎月出版する」という目標を掲げ、実行しているのですが、毎月本を刊行している先駆者はいません。

僕にはそろそろ「離」の時期が来ているのかもしれません。

凡事徹底に努めよ

「凡事徹底」という言葉があります。誰でもできる簡単なことを、誰にもできないレベルで徹底的にやる! という意味です。

当たり前のことを、人には真似できないほど、一生懸命やる。僕にとってのそれは、成功者の勉強法を徹底的にリサーチして、とことん真似することでした。

そのおかげで、結果が出たのだと思います。

大学に合格した後は、たくさんの選択肢がありました。英語のスキルをアップするために留学する、ボランティア活動をしてみる、中高生時代にやっていた音楽をもう一度やってみる……。

でも僕は、公認会計士になることを選択しました。そして、一度決めたことは中途半端ではなく、とことん集中し、徹底的にやってきたのは既述の通りです。

ビジネスの世界でもそう。

たとえば営業マンだったら、お客様に笑顔で挨拶をするという当たり前のことを、徹底的に元気に、感じよくすること。これはやろうと思えば誰にでもできる簡単なことですが、それを毎日誰にも真似できないくらいにとことん徹底できたら、きっと結果は違ってくるでしょう。

掃除を徹底的にやる、徹底的に締切を守る、そんな当たり前のことであっても、とにかくやる。そして、やり続ける。

そうやって凡事徹底した結果、成功し、売り上げがアップすると、今度はあれこれと手を出したくなるかもしれません。

しかしそこでもまた気を引きしめて、凡事徹底。

手広くやるより、一つのビジネスモデルを軸にして、そこに少しの工夫をプラスした方がさらなる利益が上がりやすいと言われています。

すごい勉強法
金川顕教
経営コンサルタント、ビジネスプロデューサー、投資家、事業家、作家。三重県生まれ、立命館大学産業社会学部卒業。大学在学中に公認会計士試験に合格し、世界一の規模を誇る会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツグループである有限責任監査法人トーマツ勤務を経て独立。トーマツでは、不動産、保険、自動車、農業、飲食、コンサルティング業など、さまざまな業種・業態の会計監査、内部統制監査を担当。経営コンサルタントとして独立し、不動産、保険代理店、出版社、広告代理店などさまざまなビジネスのプロデュースに携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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