等身大の自分を表記する
自分の判断能力や意思疎通能力が落ちた時や万が一死亡した時に備え、エンディングノートを活用する人が増えています。自分の最後をどう過ごしたいのか、実際にはどう対処してもらえるのかは別として、希望を書き留めて置くことは大切な事です。家族への愛情や気持ちを言葉で伝える事は恥ずかしくてなかなかできなくても、書いて残す方が伝えやすい場合もあります。また、記憶力が落ちてきたなという場合の健忘録としても使えます。自分の視点から、思っている事や希望を足したり引いたりしながら書いていきましょう。
エンディングノートに書き出す内容
記述に取り決めはありませんし、書かなければいけないものでもありません、任意です。しかし、書きだす内容や伝えなければいけない事もたくさんあります。全てが自分の思うように動かせるかは分かりませんが、まずは少しずつ書きだしていきましょう。
▼「私」の事。氏名や生年月日などの個人情報。
▼自分史(生まれてから、これまでの軌跡)。親や兄弟、配偶者、子どもとの思い出。
▼家系図
▼病気になった時の、高度医療や延命処置を希望するかどうか。
▼介護が必要な時や意思疎通がうまく出来なくなった時に、希望する事。施設入所か在宅介護か、誰に看てほしいか、資産管理も含む細かい記載。
▼葬儀に関する希望。
▼相続に関する希望や考え方。
▼財産や貴重品の場所など、金銭に関する情報。借金やローンなどの負債も含めて記載。
▼保険証や医療証などの場所。
▼生命保険や医療保険について。
▼宗教や戒名の希望。
▼既往症、飲んでいる薬の名前。
▼友人などの連絡先。連絡してほしい人のリスト。
▼家族やペットに今度どうしてほしいか。
▼会員サービスの情報やwebサイトの存在。IDやパスワードも忘れずに記載。
▼遺言書の存在や遺産分割方法と割合。
第三者にも分かるように書くコツ
ダラダラと書きたい事から書いていては、自分以外の人が読む時に分かりにくい事が多く、探したいところが見つかりにくい事があります。下記の事に注意しながら項目ごとに余白ページを設けながら記載してみてください。
▼緊急時に必要な事項から書いていく。
▼タイトルをつけて、短い文章で言いきる。
▼きれいな読みやすい字を心がける。
▼にじまない文具を活用する。
▼書き足しや書き直し、コピーしたものを貼りつけられるようなスペースを設ける。
▼完璧を目指さない。
▼日付は忘れずに記入。人の気持ちは変わるものなので、いつの時点での考えなのか記載しておく。180度変わっても構わないのがエンディングノートの魅力。誰かに了解を得る必要なく、「やっぱり」と考えを変えることだってできます。