本記事は、坂本翔氏の著書『独学脳』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています
調べる前に考えることで頭を鍛える
調べた情報は自分の中できちんと消化する
現代では、Googleなどの検索エンジンやTwitterなどのSNSで調べれば、他者が考えたそれなりの回答に数十秒もしくは数分程度でたどり着くことができる時代です。
ただし、検索結果に全ての判断を委ねていると、次第に頭を使わなくなり、自分の頭で物事を考えられなくなってしまいます。それは、自分の考えではなく、他者の考えで自分の人生を生きているということです。
調べれば出てくるようなものは、あくまで単なる情報や知識に過ぎず、自分の頭で考えた結果ではありません。調べて得た知識をもとに、自分で思考してこそ自分の血肉になっていきます。
良いものを真似て自分に取り入れることもときには必要ですが、取り入れたものを、きちんと自分の中で咀嚼(自分の頭で思考)して、アウトプットできるようにしておくことが重要です。
そのためには、調べる前に数秒〜数分でもいいので、その件について自分の頭で考えて、自分なりの仮説を立ててみてください。その答え合わせとして調べてみる、という流れで調べ物をすることで、自分の頭で考える力も付いていくし、調べたものが記憶にも残りやすくなります。
これからの時代、答えがないものや、調べてもわからないものに対して、自分なりの答えを導き出し、対応していく力が必要です。自分で初期仮説を立てて、それを実行に移し、うまくいかなければ調整していく能力が求められています。これからを生きていくために必要な力が、「調べ物をする」という普段の動作で鍛えることができるのです。
情報収集の媒体は絞らない
情報は複数のメディアから得る
情報収集の方法についてお伝えします。最近は、「ニュースも見ない、新聞も読まない、情報はSNSから取り入れる」というスタイルになっている人も多いかと思います。
ただ、特定の媒体からしか情報を仕入れないなど、情報収集する際のソース元が偏るのはおすすめできません。
情報を集めるとき、単一のメディアからの情報ではなく、広く情報を集めた方が、正しい情報にたどり着く可能性も高くなります。
その分、少し時間はかかるかもしれないですが、いろいろな角度から1つの物事を調べることで、複数の人が思考した結果を知識として仕入れることができるので、インプットの深さが増します。
iPhoneやGoogleの機能で必要な情報を多方向からキャッチ
普段から見るニュースの場合、私は、特定のニュースメディアを見るのではなく、iPhoneのNewsウィジェットから、iPhoneが複数のメディアから選んでくれたニュースを見るようにしたり、「Googleアラート」という、あらかじめ登録しておいたキーワードに関連した記事を、Googleがまとめて指定した時間にメールで送ってくれる機能を使っています。
そうすることで、同じニュースや事件の記事でも、複数のメディアの意見に触れられるため、情報の幅が広がります。
SNS、検索エンジン、ネットニュース、書籍、友人や職場の仲間からの話など、様々な情報収集チャネルを持っておいた方が、自分の頭で考えるときに参照する先が増えて便利です。
私がお伝えしたい「独学脳」を構成する力の1つである「情報を収集する力」をテーマに、「検索力」「読解力」「捨てる力」に関する内容をまとめてきました。
独りで闘わないといけない独学において、闘う武器の1つになる情報を得る力というのは重要です。
ここで私がお伝えしたことは、1つの知識であり、私が思考した結果を情報としてお伝えしているまでです。
これだけが正解とは思っていません。
ここに書いた内容を参考にしながら、良いと思った部分は取り入れつつ、自分の頭で考えて、読者の皆さん自身のやり方を見つけてみてください。
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