本記事は、樋口圭哉氏の著書『やりたいことを何でも叶える 目標達成のための手帳術』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
朝3分の習慣で未来はつくられる
毎朝3分という時間で、
(1)やりたいことリスト100を読み上げる(約2分)
(2)未来予想図を見る(約30秒)
(3)28日間アクションプランを見る(約30秒)
この3つを行ってください。
たったこれだけで、あなたが「やりたい」と書き出したことを、実現に向けた軌道に乗せることができます。そして、未来はその通りにつくられていきます。
毎朝、たった3分これをするだけで、「やりたいことを何でも叶えることができます」と言ったら、皆さんいかがでしょうか。
「そんなことはあり得ない」と否定的に捉えますか。
それとも「え? 本当ですか……だったらちょっとやってみようかな」なんて、疑いつつも受け入れてみようと思いましたか?
「やりたいことが叶わない」という人の特徴を思い出してください。
「やりたいことが叶わない」という人は、才能がないから叶わないのではありません。ただやりたいことがいつの間にか、自分の「心から離れて」しまっているだけなのです。
では、お尋ねします。
「心から離さない」ために、ずっと念い続ける方法を何か他にご存じでしょうか。
この「毎朝3分の習慣」の1つ目の目的は、「やりたい」という気持ちを常に保ち続けることなのです。
そして、もう1つの目的の方が重要かもしれません。
網様体賦活系(RAS)を活性化させ、指示を受けた潜在意識が、目標達成に向けてGPS機能を発動させるようにすることです。
この「潜在意識」をより活発にする方法が、朝という時間にぴったりなのです。
その理由は、脳科学者の茂木健一郎氏が「朝の3時間は脳が最も良く働くゴールデンタイムである」と語っているとおり、より脳が活性化するタイミングだからです。
さらに私がおすすめしているのは、太陽が昇ってきたその頃、できれば太陽の光を浴びながらこの「毎朝3分の習慣」を行っていただくことです。
ここにも理由があって、「幸せホルモン」としてメディアなどでもよく耳にする脳内物質「セロトニン」の力を借りたいからです。
この「セロトニン」は、心と身体を安定させ、幸せを感じやすくする働きを持つと言われています。しかも、ポジティブな気持ちが湧き上がってより活動的になるというのです。
この「セロトニン」を増やす方法は、誰にでもできる簡単なことで、第一に、太陽の光を浴びることです。網膜から光が入ってくると、「セロトニン」神経が反応して「セロトニン」の分泌を増やすというのです。
次に、リズム的な運動や呼吸運動をすることでさらに活性化されるそうで、読経や音読をすることでも、その効果が高まるそうです。
だからこそ、やりたいことリスト100を読み上げるのです。
「毎朝3分の習慣」で、
(1)網様体賦活系(RAS)GPS機能作動!
(2)幸せホルモンセロトニン供給開始!
(3)活動エンジン始動!
これらすべてを手に入れてしまおう! というのが私からの提案です。
寝る前1分のセルフチェック
朝たった3分の習慣で、わくわくしながら脳内を活性化させることができたら、今度は寝る前のたった1分間で、やっていただきたいことがあります。
それは、よく言われる「振り返り」です。
ただ、「振り返り」と言っても、「できなかったら反省してください」とか、「振り返ったことをしっかり書き残して、明日からの行動に活かしましょう」なんてことは言いませんので、安心してください。
1分でできることですから、そんなに難しいことではありません。
やるべきことは至ってシンプルです。
28日間アクションプランの右側に設けたセルフチェックスペースに、自己評価で構いませんので、「できた」と思えば〇印をつけ、「できなかった」と思えば×印をつけるか、空欄のままにしておきましょう。
たったこれだけです。あまりにも簡単すぎる「寝る前1分のセルフチェック」です。
ここで大事なことは、ただただ毎日、寝る前にセルフチェックをすることです。
このセルフチェックを28日間続けた後、〇の数を数えてみてください。
いくつ〇があるか? 一目瞭然になっているはずです。
そうすると、自分が決めたことがどのくらい「できた」のか、「できなかった」のかがまるで勝敗表のように見える化されていると思います。
まさにこれはゲームだという感覚でやるのがポイントです。勝ち越すように楽しみながらやってみてください。
不思議なことに、「ゲーム感覚で、勝ち越すように楽しんでやってみてください」とお伝えすると、9割以上の方が勝ち越すようになります。
その結果、「自分で決めたことができた」という自己肯定感が高まりますし、何より少しずつですが、自分が気づかないうちに「習慣」の書き換えがはじまっています。つまり、やりたいことを何でも叶える「体質」になり始めているということです。
ちなみに、私の場合は、「できた」ときには、自分でデザインしたオリジナルスタンプを押印しています。「できなかった」場合には何もチェックしません。
やり方は自分なりに工夫していただいて構いません。
人によってはシールを貼っている方もいらっしゃいますが、何事も楽しみながらやった方が良いのです。
ところで、なぜ、私がスタンプを使っているか? と言えば、スタンプを押すことによって、小学生の頃、夏休み中に通ったラジオ体操を思い出すからです。
私だけの感覚なのでしょうか。朝6時、ラジオ体操に行くとスタンプを押してもらえたのですが、それが嬉しくて、毎朝通っていたのです。
このセルフチェックも同じような感覚で、私なりに楽しんでいます。
「寝る前1分のセルフチェック」をしていると、もう1つ面白い効果があります。
私たちは人間ですから、もちろん「できなかった」なんてことも当然にあるわけです。私だって、未だにアクションプラン28日間パーフェクトゲームなんてできたためしはありません。
こうして、行動が途切れてしまった場合に起こる現象なのですが、軽い感じで引き戻すことができるのです。「できなかった」ことを重く受け止めるのではなく、「あれ、このアクションプランしばらく空欄になっちゃった」「もう1回、明日からやるようにしよっかな」といった感じです。
これは、この手帳術を活用している方々がよく口にされることです。
「この手帳を使っていると、あれ……このアクションプランしばらくやってなかったか〜。明日からまたやろうって引き戻すことができるんです」なんておっしゃいます。
私はそれを聞いて、「引き戻すことができて良かった」と思いながら、気づいていることを微笑みながらお伝えします。
「もしかして、寝る前1分のセルフチェック、数日間やらなかったでしょう」。
すると、「あれ、やっぱりわかります?」と微笑み返してくださいます。
私たちは人間ですから、なかなか自分ひとりで行動を続けることは難しいということなのでしょう。そんな自分をマネジメントする方法こそ、「毎朝3分の習慣」と、「寝る前1分のセルフチェック」です。そして、この手帳こそ、あなたのやりたいことを叶えるために伴走してくれるパートナーのような存在なのです。
1974年茨城県鹿嶋市生まれ。成城大学経営学部卒。2001年株式会社西武に入社し、人材育成やチームビルディングによって業績を向上させ、7年間統括マネージャーを務める。2008年には独立起業し、研修・コンサルティング事業を開始。新入社員から管理職までを対象とした、人材育成と組織マネジメントを軸にした研修講師となる。2011年Dream Company株式会社設立。2012年には社会保険労務士試験に合格し、社会保険労務士事務所を開設。2017年には美容室「Hair Salon AMI」を開業。2018年には学習塾「松陰塾 綱島校」を開業。2020年一般社団法人ドリームマネージャーⓇ協会の顧問に就任。やりたいと願ったことは9割以上実現してきた体現者である。
著書に『やる気のないチームを劇的に変える3分の習慣』(秀和システム)、『リピート率9割を超える! 繁盛店スタッフの育て方』(アニモ出版)がある。※画像をクリックするとAmazonに飛びます