本記事は、樋口圭哉氏の著書『やりたいことを何でも叶える 目標達成のための手帳術』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

挙手,質問
(画像=PIXTA)

やりたいことを叶える質問の技術

やりたいことを叶えようとする最中、なかなか思い通りに進まないとイライラしてしまうことがあります。

そんなとき、「どうして自分にはできないのか?」「なんでできないの?」と、自分との対話が始まります。

対話と言いましたが、実際にこうしたことを声に出して対話するわけではなく、私たち人間は頭の中で質問を投げかけ、その質問に答えるようにして脳内で対話しています。

そもそもこの対話の出発点となる質問自体、すでに自分を責めるような質問となっていることにお気づきでしょうか。

「なんでできないの?」と質問を投げかけているわけですから、できない理由を探し始めるのは当然のことです。

ひどい場合には、過去の経験まで引っ張り出してきて、様々な理由づけをして、「だから自分にはできるはずがない」と結論づけていきます。

こうやって自分を責めることで、ネガティブな感情が顔を出し始めます。

しかも、一度このネガティブな感情が出てくると、厄介なもので、どんどん自分を責めるような質問を繰り返し自分に投げかけるようになっていきます。

そうやって、より一層自分を責め、ネガティブな感情が強くなっていきます。

ひどい場合には、「やっぱり自分はダメ人間」なんてレッテルまで貼ってしまいます。

ここまでネガティブな感情が自分の中にはびこると、なかなか抜け出すことが難しくなります。それはまるで、何度も塗り重ねて完成させる油絵のように、先の対話が何度も繰り返されることによって塗り固められるからです。

しかし、やりたいことを叶えるためには、こうしたネガティブな感情のままでは、到底上手くいきません。

そう考えると、ポジティブな感情に転換するために、ネガティブな感情からどのようにして脱することができるか? ということが重要になります。

「切り替えてポジティブに考えるようにしましょう」。

それが簡単にできるなら苦労しませんし、ネット上に心理学を活用した「ポジティブになるための方法」がたくさん出回ることもないでしょう。

それでも、なかなか「ポジティブになれない」と相談を受けることがあります。

その根本要因は一体何でしょうか。

それは、先に記した自分と対話するときの質問にあります。

自分を責めるように、「なんでできないの?」といった質問を投げかけていれば、当然、ネガティブな回答を出していきます。

これを「どうすればできるかな?」という質問に変えるだけで、前向きな視点で、できる方法を探すようになります

「今日は、ここまで上がってきた自分を褒めてあげるために、最近取り組んできたことを振り返ってみよう」と投げかければ、取り組みについて頭の中で対話しながら、ここまで進んできた自分を褒めることになります。

私はよくこんな表現をします。

「人生の質は、自分に対して投げかけた質問の質です」。

私たちは、無意識に自分に対して多くの質問を投げかけています。

日常的にも、

「今日のお昼は何を食べようかな」。
「今週のお休みは何をして過ごそうかな」。
「今度の旅行はどこに行こうかな」。

こんな風にして、人生は、あなたが自分に対して投げかけた質問の方向に引っぱられていくのです。

そう考えてみると、どんな質問を自分に投げかけるかによって、人生は変わっていくということです。

やりたいことを叶えるためには、普段から自分に対して投げかける質問にこそ意識を傾け、前向きな思考ができるような質問をどんどん投げかけて、ポジティブな感情の油絵を描き続けることです。

やりたいことを何でも叶える 目標達成のための手帳術
樋口圭哉
Dream Company株式会社代表取締役社長。
1974年茨城県鹿嶋市生まれ。成城大学経営学部卒。2001年株式会社西武に入社し、人材育成やチームビルディングによって業績を向上させ、7年間統括マネージャーを務める。2008年には独立起業し、研修・コンサルティング事業を開始。新入社員から管理職までを対象とした、人材育成と組織マネジメントを軸にした研修講師となる。2011年Dream Company株式会社設立。2012年には社会保険労務士試験に合格し、社会保険労務士事務所を開設。2017年には美容室「Hair Salon AMI」を開業。2018年には学習塾「松陰塾 綱島校」を開業。2020年一般社団法人ドリームマネージャーⓇ協会の顧問に就任。やりたいと願ったことは9割以上実現してきた体現者である。
著書に『やる気のないチームを劇的に変える3分の習慣』(秀和システム)、『リピート率9割を超える! 繁盛店スタッフの育て方』(アニモ出版)がある。

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