この記事は2022年5月30日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年5月30日(月)の午前8時過ぎに現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
竹内のりひろ 1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう |
現在の為替相場の傾向や相場観
2022年5月30日。先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、先々週に続き全ての通貨の上昇が続き、ドルが全面安となっている。円は順位では上昇の最下位(+0.59%)となり、全ての通関に対しパフォーマンスで劣り、結果、クロス円は上昇している。
地区連銀総裁からも、この先の引き締めに関してやや慎重な姿勢が示されていることもあり、利上げの織り込みは縮小、金利も低下、ドルは売られ始めている。
こうした動きを好感して、ダウは週間では1,951ドル高となり9週間ぶりに反発、リスクセンチメントは幾分か改善している。
現在の為替相場の戦略やスタンス
ここまでの経済指標全般を振り返っても、市場予想を下回るものが多く、米景気の減速傾向は否めない。そうした点では、今週は月末月初でもあり、経済指標の結果を慎重に見極めたい。
明後日の6月1日(水)には、ISM製造業景気指数が発表されるが、やや鈍化傾向が予想されている。また、同月3日(金)には雇用統計が発表されるが、引き続き、雇用の回復が示されることだろう。
米ドル/円の行方を占うという点では、これでも材料難。一時の円売りは影を潜め、レンジ取引継続だろう。
ボラティリティからの予想レンジは、米ドル/円で125.5~128.5円、ユーロ/米ドルで1.06~1.085ドル、ユーロ/円で134~138円とみている。
▽米ドル/円の日足チャート
▽ユーロ/米ドルの日足チャート
▽ユーロ/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。