ロングリストの活用方法

M&Aにおけるロングリストは、候補企業を絞るときに活用する。希望条件に合わせて売上高や資本金などを記載しておけば、分かりやすい数値で候補企業を比較することも可能だ。

その後はショートリストを作成してさらに候補を絞るが、実はこのプロセスはM&A以外のシーンにも活用できる。ここからは、M&A以外のロングリストの活用シーンを紹介しよう。

取引先企業のリストアップ

仕入先や納品先の企業でロングリストを作成すると、取引先企業のリストアップを行える。例えば、仕入先候補の企業名と原価(仕入れ費)を合わせて記載すれば、コストダウンにつながる仕入先を選びやすくなるだろう。

また、業務提携先や技術提携先についても、ロングリストを作成することでシナジー効果が発揮されやすくなる。業界動向のチェックにも役立つので、外部の企業を比較するシーンでは積極的にロングリスト・ショートリストを作成したい。

採用する人材のリストアップ

ロングリストやショートリストは、人材採用の場面にも役立つ。応募者の年齢や実務経験、スキル、学歴などをリスト化すれば、優れた人材を手っ取り早く見つけられるためだ。

ただし、採用活動で重視するポイントは人によって異なるので、リスト化する情報は入念に話し合っておく必要がある。即戦力になる人材を見つけるために、上層部・人事部・現場担当者の3者でしっかりと話し合っておきたい。

ロングリストはあくまで候補の羅列であるため、最適な選択をするにはショートリストまで作りこむことが重要になる。これはM&A以外のシーンにも当てはまるので、余裕がある方はロングリストと合わせてショートリストの作成方法やポイントも確認しておこう。

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ロングリストは記載項目を調整することがポイント

M&Aの候補企業を絞るプロセスにおいて、ロングリストは欠かせない資料である。内容としてはシンプルだが、候補企業を手っ取り早く比較できるため、希望条件を意識してしっかりと記載項目を調整したい。

また、ロングリストやショートリストを作成する流れは、ほかのビジネスシーンにも役立つ。特に取引先の選定や人材採用の場面では、すでに採用している企業も多く見られるので、これを機にさまざまなシーンでの活用を検討してみよう。

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著:片山 雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。
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