この記事は2022年7月29日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略,ユーロ
(画像=zhenya/stock.adobe.com)

2022年7月29日(金)の午前8時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年7月28日(木)に発表された4~6月の米実質GDP速報値は前期比年率0.9%減と、2四半期連続で減少。これでテクニカル・リセッションに陥ったとの見方が拡大。

バイデン米大統領はリセッションに傾いたとする共和党の主張に反論しているが、米10年債利回りは2.68%へと急落。米国株は続伸。FOMC会合の翌日は反落する傾向だったが、米GDP統計を受けて利上げペースが緩むとの見方が広がった事が要因。

S&Pは1.2%上昇。米金利の下落に連れ、米ドル/円は一時134.20円まで下落。

現在の為替相場の戦略やスタンス

2022年7月29日(金)は月末。一部のマーケット参加者の間では、月末のリバランスはドル売りではないかといわれている。

今週の米ドル/円の下落は、前述のように米金利の下落によるものだが、月末のリバランスによるドル売りがドルの下落を加速させたのかを2022年7月29日(金)に確認したいところ。

一方、ユーロ圏景況感指数も7月に約1年半ぶりの低水準に落ち込んだとの発表でユーロが下落。消費者や企業はエネルギー不足を懸念しており、約10年ぶりのECBの利上げによって近くリセッションに陥るとの不安も強まっているようだ。

これは当然ユーロ売りを誘引し、米ドル/円の下落もあいまって、ユーロ/円は一時136.38円まで急落している。戦略的にはユーロ/円、ユーロ/スイスフランといったユーロクロスのショート継続で臨みたい。

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。