この記事は2022年8月17日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


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(画像=PIXTA)

2022年8月17日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年8月8~14日米国で発表された2022年8月10日(水)のCPIや2022年8月11日(木)のPPIは、インフレのピークアウトを期待させる内容だったものの、米ドル/円はダウンサイドを攻め切れていない。

その背景にはFRBがタカ派姿勢を堅持し、米10年債利回りが足元で2.80%台と崩れていないことが下支えしており、トレンドが出にくい局面といえる。

また、米短期金融市場の利上げ確率を示したFedウォッチを見ても9月FOMCの利上げ見通しは0.50%と0.75%で米経済指標によって流動的に振れている。

FRBメンバーも9月FOMCの利上げ幅に関してはデータ次第としており、今後も米経済指標はマーケットの感度は高いといえそうだ。そうした中、2022年8月17日(水)も米小売売上高やFOMC議事要旨公表、FRB高官発言など注目材料を控えている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は次のトレンドを探る時間帯となっており、米経済指標などに振らされる展開が予想される。

ただ、引き続きボラティリティは高く、ロスカットを燃料に日足でそれなりに大きな実体が出ているので短期で1日のトレンドに細かく乗っていくのが安全だろう。

米ドル/円のスイングは少し悩ましいが、米インフレピークアウトの材料で下値を攻め切れなかった点を考慮すると、案外底堅いのかもしれない。

また、欧州や中国などで景気後退懸念が強まってくれば、相対的にドル需要が高まる展開もある。

米ドル/円が130円を割れて沈み続けるイメージもできないので、押し目があれば丁寧に拾っていくオペレーションも検討したい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。