本記事は、町田健登氏の著書『社畜会社員から資産1億つくった僕がフィリピンの株を推すこれだけの理由』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています
フィリピン株(総合指数)はこの10年で4.3倍になった
フィリピン株の良さは、私だけが言っているわけではありません。これは歴史的事実が証明しています。まず、その前にフィリピン総合指数について説明しましょう。
フィリピン総合指数は、フィリピン証券取引所に上場するトップ30銘柄で構成されている株価指数です。英語では、Philippine Stock Exchange Composit Index(PSEi)と表記されます。
日本でいう日経225だと思ってもらえたらいいと思います。つまり、フィリピンを代表する企業の株価に対応した数値です。このフィリピン総合指数は、この10年間で4.3倍になっています。この凄さを理解していただくために、日経平均について考えてみたいと思います。
日経平均の最高値は、1989年の3万8,915円です。この数字だけでピンと来ない方もいるかもしれませんが、日本は30年以上も株価の最高値を更新していない国という時点で、相当マズイと考えてください。
なぜなら、世界経済の常識は、国の株価は上がるもので常に最高値を更新するものだからです。
それが30年間も更新されていないというのは、本当に異常事態です。これこそ、緊急事態宣言を発出してもいいレベルだと思います。
日本人がいまだに自分たちをお金持ちだと錯覚してしまうのは、日本の国のGDPが世界第3位だからでしょう。しかし、本当に見なければいけないデータは、一人あたりGDPです。
日本の一人あたりGDPは、世界第28位まで低下しています。(2021年時点)
かつて2000年には世界第2位でしたが、悲しいことに20年間でここまで順位が落ちてしまったのです。もはや、日本人がお金持ちだった事実は、過去のものになったと言えるでしょう。
日本は2100年には人口が3分の1になると言われています。残念ながら、株も定期預金も期待できず、日本人の年収も下がるでしょう。
年収は上がっていないのに税率が上がっているということは、相対的にどんどん貧しくなっているのです。そう考えると、フィリピンの主要企業30社の株を買って10年間放置していたら、4.3倍になったという事実がいかにすごいことなのかがわかるでしょう。そして、これからさらにフィリピン株は上がっていく可能性が高いのです。
今の時点でフィリピン株を買うということの凄さが少しでも伝わったらと思います。
フィリピンの上場会社は270社、日本は3,800社
フィリピンの上場会社の数は、日本の10分の1以下しかありません。
日本の上場企業の数は3,800社に対して、フィリピンは270社です。
日本では上場企業3,800社が掲載されている『会社四季報』は分厚く、1冊読むのも大変です。それに対して、フィリピンは270社しかないので、調べる手間もそれほどかかりません。270社のなかにはスタッフ3人の企業などもあるのですが、そういった企業を除くと約200社程度にしぼることが可能です。
そう考えると、業界ごとに見定めれば買うべき銘柄は数社ずつしかない計算になります。国の中核企業ばかりなので、すべての会社が成長する可能性も高いのです。そして、国が発展していくときには、インフラ系→外食産業→ファッション業界の順番で成長していき、最後は、ホテル業界やカジノ業界などのレジャー産業が伸びていく傾向が高いです。国の経済成長期では、容易に活性化する業界を予測することが可能です。
わずか200社なら、早ければ10分で調べることができます。順調な財閥株だけを調べるだけなら、さらに数を絞れるでしょう。
最初は、フィリピン株と聞くと、「本当に大丈夫なの?」と思われるかもしれません。しかし、フィリピンの上場企業を調べれば調べるほど、歴史ある財閥系企業やそのグループ会社ばかりだと気づくでしょう。私は日本で無名のベンチャー企業の株を買うよりも、よっぽど安全で手堅いと考えています。
フィリピン株は、市場もコンパクトにまとまっているので、自分が調べられる範囲で戦えるメリットがあります。株の初心者にとっても、日本株と比べても始めやすいのがフィリピン株式投資と言えるでしょう。日本株をやったことない人も安心してフィリピン株に挑戦してもらえたらと思います。
フィリピン株は初心者に向いている
「株式投資はやったことがない」「証券口座はどうやって開設するの?」という初心者の方も多いでしょう。また、「株をやる暇がない」「インテリしか手を出すべきじゃない」「今さら始めるのは……」と億劫になっている方もいるかもしれません。過去に日本株で大損して株に恐怖心を抱く方、300万円等まとまった資金がないと諦めている方もいるでしょう。
実は、このような方でも挑戦できて、しかも大きくプラスにできる可能性を秘めているのがフィリピン株式投資です。
フィリピン株が初心者向きだと断言できる理由をひとことで言うと、「買って放置でOK」であること。しかも、銘柄を選ぶのが面倒という方は、フィリピン総合指数に連動した株がオススメです。その理由は、フィリピンのトップ30社の株価指数であるフィリピン総合指数も10年で4・3倍になっているからです。つまり、仮に100万円分の株を買って放置していても、10年で430万円まで増えていた計算になります。
果たして過去の日本でこのような投資先があったでしょうか?
よく、株式投資はたくさんのPCモニターを並べて、感情を捨てて機械人間にならないといけない! と勘違いしている人がいますが、そんなことをする必要は全くありません。極論、財務諸表が読める必要もないですし、買ったことすら忘れてしまうウッカリした人でも大丈夫です。
2021年のフィリピンのGDPは年6%伸びています。今後10年間で毎年GDPに伴い、全体相場が6%伸びたと仮定したときに資産がどうなるかを見ていきましょう。本当は、もう少し伸びる可能性もあるのですが、投資に絶対はないので手堅く見積もっての数値です。
仮に50万円分のフィリピン株を購入し、年利6%を複利で10年間放置したとしましょう。すると、50万円→53万円→56万円→60万円→63万円→67万円→71万円→75万円→80万円→84万円→90万円になります。つまり、10年間で50万円が90万円になるので、資産が約2倍まで増えた計算です。買って放置でもこれだけの可能性がありますが、さらにオススメなのが毎月1回コツコツ買い増しすることです。
月に1回10分程度で、2,000~5,000円の株を購入します。
このひと手間をするだけで、さらに高い利回りが期待できます。
詳しい理由は、あとで説明しますが、最終的にはフィリピン株は右肩上がりになる見込みが高いため、さらにリターンが大きくなる可能性が高いと覚えておいてください。
フィリピン新規上場株が有望な理由
フィリピン株の魅力は、買って放置で儲かることですが、もっと短期間でリターンを得たいという方には新規上場株を買うという選択肢もあります。
フィリピンの上場会社は270社と書きましたが、フィリピン証券取引所の発表では2024年に880社まで増やすとしています。本当にここまで増えるかは何とも言えませんが、国として新しい企業を支援していく姿勢があるのは間違いありません。一般的に、日本株では新規上場株は上がったら10倍以上という大きなリターンが見込める株です。ただその替わり、当たる確率が低いと言われています。
日本では当選確率が0.1%程度と言われ、これは1,000社上場したら1社が当たるという低い確率です。宝くじよりは当たるけど、なかなか当たることはないという確率でしょう。
しかし、フィリピン株の新規上場株なら、小型株でも10%、大型株なら50%の当選確率があります。これは、新規上場株の現状を知っている人からすれば、驚異的な数字だと理解できるでしょう。
これだけ当選確率が高い理由は、実はとてもシンプル。「誰もフィリピン株の買い方を知らないから」です。自国のフィリピン人でも、株の売買をしている人は国民の1%未満です。その分日本より上場幅は小さいのですが、堅実に利益を積み重ねることいが可能です。
現時点では、我々外国人投資家がほとんどメインプレイヤーですが、私のように毎日フィリピン株をチェックしているような酔狂な外国人も少ないです。そもそも株式市場があることすら知らない人がほとんどでしょう。その結果、申し込み倍率も低いので、当選率が上がるのです。
そして、初心者にオススメの投資の分散比率をお伝えしておきますね。
名付けて、「フィリピン株式投資4:4:2の法則」です。
つまり、全資金のうちの4割をトップ30社企業のパッケージ株(FM ETF)、4割を財閥系の個別株、残りの2割を新規上場株に投資する分散投資法です。
この黄金比を守っておくことで、投資の攻めと守りの絶妙なバランスを維持できます。もちろん、最適な投資は一人一人の状況によって変わりますが、参考にしていただければ嬉しいです。
ただ、あくまでも新規上場株は打ち上げ花火のようなものですから、全資金を新規上場株に投資することはオススメしていません。やはり、全体の2割くらいに抑えておくのが良いでしょう。
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