では、大和ハウス工業の私募リートを実際に購入した場合に、どのようになるかを試算してみました。2016年時点で私募リートを100万円購入したと仮定し複利計算を実施すると、3年では112.5万円、10年では148.0万円となる。これだけ見ると、通常の金融商品との利点が分かりづらいかもしれません。しかし、期間制限が無いため運用期間を30年とした場合には324.3万円、40年とした場合には480.1万円と莫大な金額となります。(複利計算)

更に、不況等によって私募リートの価格が一時的に減少したとしても、投資期限が存在しないため、期間の満了によって含み損を強制的に顕在化させることはありません。そのため、景気の回復を待つことによって、景気の一時的な動きに影響されず、安定した運用をすることが可能となっている。


今後の展望

今後、このような私募リートは、安定的な資産運用を期待する投資家にとって、非常に有益な選択肢の1つとなっていくと考えられます。しかし、その際には私募リートで実施される事業の内容をきちんと見極めなければなりません。今回の新たな物流センターの稼動による物流サービスでは、注文からお届けまで2~5日程度かかるインターネット通販会社であっても、即日配達を導入することが可能となることに商機が見出せるか否かが、当該私募リートの成否を分けることになるでしょう。

(提供:ZUU online)

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