世界的に環境保全が叫ばれる中、私たち一人ひとりのECOへの意識も高まってきたように感じられます。一方で、中には「ECOな行動を実践したいけれど、具体的に何をすればよいかわからない……」という方もいるかもしれません。そんな方は、ECOと節約と結びつけて考えると、実践方法も明確になり、モチベーションも上がるはずです。地球にも家計にもやさしい暮らし方の実践方法をまとめて説明します。

ECOと節約は両立できる

「ECO」と「節約」を両立できる4つの方法
(画像=PIXTA)

「ECO(エコ)」とは、英語のエコロジー(ecology)のことを指し、一般には「環境保護に配慮している」という意味を表します。

例えば、お買い物の際に「エコバッグ」を持っていくことはECOな行動のひとつだと考えられます。なぜなら、エコバックを持参することで、環境への負担が大きいビニール袋をもらわなくて済むからです。

また、2020年7月からはレジ袋が有料化されています。これにより、エコバッグを持ち歩くことが、ECOでありながら「節約」にもつながる取り組みになりました。

エコバッグの例のように、毎日の暮らしの中でECOと節約は両立できるものです。続いて、具体的な方法を見ていきましょう。

節約しながらECOにも取り組める方法

環境問題を解決していくためには、一人ひとりがECOを心がけていくことが重要だと考えられています。ここでは環境にもやさしく、さらに節約にもつながる方法を紹介します。

●(1)修理・修繕して使う

何かが壊れたとき、すぐに「新しいものを買おう」という発想になってはいないでしょうか。一度立ち止まって「修理して再度使えないか」と考えるのも立派なECOです。自分で修理して新しいものを買わずに済めば、出費を抑えやすく、さらにゴミを減らすことができます。

例えば、お皿の修理方法として、日本には「金継ぎ(きんつぎ)」という伝統技法があります。金継ぎは割れたり欠けたりしてしまった陶器(お皿やお茶碗など)を接着して継ぎ目を金の粉などで飾る技法で、壊れてしまったお皿を、世界に一つしかない美しい器に生まれ変わらせることができます。新たなお皿の味わいを楽しみながら使い続けられる、素敵なECOではないでしょうか。

●(2)リメイクして使う

サイズが合わなくなった洋服も、リメイクして使い続けることができます。最近ではテレビ番組のほかYouTubeやSNSでも、初心者にもできるさまざまな洋服のリメイク方法が紹介されています。デニムパンツをバッグに、チェックのロングコートをスカートにするなど、素材や柄などを利用してリメイクするのも楽しいECOです。

●(3)長く使えるものを購入

商品を購入する際、「価格の安さ」を重視した結果、結果的に壊れやすいものを選んでしまった経験はないでしょうか。いくら安くても、すぐに壊れて買い直さないといけないようなものだと、結果的にお金もかかるばかりか、ECOにもつながりません。

もちろん、価格がすべてではありませんが、長く使うものであれば多少高くても質の良いものを選んだほうが、長期的に見て出費を抑えやすかったり、ごみも少なくなって環境への負担も減らしやすかったりします。高いぶん「大切に使おう」と愛着も芽生えるかもしれません。

●(4)交通手段を工夫する

ここでは、徒歩や自転車で移動する方法、EVを導入する方法の2つを紹介します。

・徒歩や自転車で移動する

近場の移動でも、ついタクシーやバスに乗っていることはないでしょうか。ガソリン車が排出する二酸化炭素や排気ガスは環境に悪影響があると言われますが、徒歩や自転車であれば消費するのは自分のエネルギーだけです。ECOでありながら運賃も節約できるばかりか、運動することで健康維持にもつながるかもしれません。

・EVの導入を検討する

また、「EV」の導入もひとつの選択肢です。EVとは「electric vehicle(電気自動車)」の略称で、その名のとおり、電気のエネルギーで走行する自動車を指します。

現代では、車の「電動化」の動きが世界で加速しています。そんな中、EVはガソリンを全く使わないため、排気ガスや二酸化炭素を排出せず、環境保護に優れた車として注目を集めています。

もちろん、無理にEVを購入したり買い替えたりする必要はありませんが、もし将来に車の購入や買い替えを検討することがあれば、EVという選択肢も考えてみると良いかもしれません。

EVの他にも「HV」や「PHEV」や「PHV」などがあります。種類によってはガソリンも動力として使用していますが、いずれも、ガソリンのみで走る「ガソリン車」よりは比較的、環境にやさしいと言えます。購入を検討する際にはよく違いを理解するようにしましょう。

略称英語意味動力源特徴
EVelectric vehicle電気自動車電気電力で駆動するモーターで走行する
HVhybrid vehicleハイブリッド車ガソリン+電気ガソリン駆動のエンジンと、電力駆動のモーターを併用して走行する
PHEV(PHV)plug-in hybrid electric vehicle
(plug-in hybrid vehicle)
プラグインハイブリッド車ガソリン+電気外部充電機能がついたハイブリッド車

EVのメリットの例として、2つ紹介します。1つ目は、電費(ガソリン車における燃費)が良い点です。一般的にEVにかかる電気代は、ガソリン代の半分か、それ以下で済むと言われており、経済的です。2つ目は、乗り心地が良い点です。「走り出しがスムーズ」「車内が静か」といった表現がされることもあります。

ただし、EVにはデメリットもあります。1つ目は充電スポットが少ない点です。「出先でどこでも気軽に充電できる」とは言えず、長距離走行には不向きという意見もあります。2つ目は、購入金額が高い点です。ガソリン車よりも高いため、ネックであると言えます。ただ、購入金額についてはエコカー減税やクリーンエネルギー自動車の導入補助金など、国や自治体による優遇制度もあるので、うまく活用すれば初期費用を抑えることができます。

環境にも家計にもやさしいECOライフを送ろう

ECOというと、少しハードルが高く感じたり、何かを我慢しないといけないイメージを持ったりすることもあるかもしれません。しかし実際には、身近なところから気軽に実践でき、また節約につながる方法もたくさんあります。

何かを我慢するような、背伸びをする必要はありません。まずは取り組みやすいところから、暮らしにECOを取り入れてみてはいかがでしょうか。

執筆者:株式会社ZUU

(提供=auじぶん銀行)

【おすすめ記事 auじぶん銀行より】
100万以上の控除!?「住宅ローン控除」の節約メリット
知って得する貯蓄のコツ 「生活口座」と「貯蓄口座」とは?
ローン返済額みんなの平均はいくら?「住宅購入とお金」全国実態調査
お金を貯められる人になるために持ちたい「コスト意識」
もうすぐ「平成」が終わる…元号の変更でどうなる?昭和から平成はどうだった?