この記事は2022年11月30日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年11月30日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円は米景気後退リスクがちらつくほか、中国政府のゼロコロナ政策に対するデモが活発化したこともリスクオフの円買いで反応しており、ややダウンサイドが意識される展開。しかし、日足レベルでは長いヒゲが散見しており、大きめレンジからは抜け出すことができていない。
レンジから抜け出すべく、ここからのスケジュールを見てみると明日12月1日(木)にパウエルFRB議長講演、PCEデフレーター、ISM製造業景況指数、明後日2日(金)には米雇用統計とビックイベントが続く。特にはブラックアウト期間直前のパウエルFRB議長が何を語るかには注目が集まっている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
本日30日(水)は月末で、11月のドルが大きく下落していることを考えると月末リバランスではドル買いかもしれない。ロンドンフィックスの数時間前からいつでも入れる準備はしておきたい。ただ、明日12月1日(木)日本時間未明にはパウエルFRB議長の講演があるので発言の前にはポジションはスクエアにしておく必要がある。
米ドル/円はCPIの下落からロングポジションが溜まっており、なおも参加者の買い意欲は旺盛なだけにダウンサイドの燃料は十分。パウエルFRB議長が「ハト」であればダウンサイドに走るだろう。一方、パウエルFRB議長が前回FOMCで伝えたターミナルレートが高くなると改めて強調すれば、マーケットの楽観ムードが剥落しドル上昇のシナリオも十分ある。
バランスの取れた内容だと動けないが、「タカ」「ハト」がしっかりした内容であれば翌日の東京市場からでも第二派を狙えるのではないだろうか。
▽米ドル/円 の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。