この記事は2022年12月2日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=C.Castilla/stock.adobe.com)

2022年12月2日(金)の午前8時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

12月初日の昨日1日(木)、欧米市場でもパウエルFRB議長講演で強まった利上げ減速期待により、米金利が低下。米10年債利回りは 3.51%と9月下旬以来の水準に低下。

米ドル/円と相関性の高い米2年債利回りも4.23%に軟化。呼応して米ドル/円も135円台前半に急落。安値は135.21円で節目の135.00円ブレイクを伺う展開。

現在の為替相場の戦略やスタンス

やや気になったのが、ブルームバーグの下記の記事。

日本の大手生保が円上昇に備えて行うヘッジが、今後の円高加速を招く可能性がある。主要生保9社のドル資産に対する為替ヘッジ比率が9月末現在で49.6%にとどまったことが、ブルームバーグの分析で分かった。これは少なくとも2010年以来の低水準。半年前は54.1%で、市場参加者はこの比率が今後上昇するはずだとみている。生保がヘッジの水準を引き上げた場合、カウンターパーティーは通常、自らの為替リスクを最小限にするため円を買ってドルを売る。それが円高圧力につながり得る。

(出所:ブルームバーグ)

確かに生保のヘッジ率は上昇する可能性はあるが、現在の米ドル/円は17円も急落しているレベルであるため、戻りを待っていると想定される。結果、米ドル/円の上値はさらに重くなる展開。よって、引き続き米ドル/円の戻り売りで臨みたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。