本記事は、堤一隆氏の著書『ULTIMATE SALES アルティメットセールス』(イースト・プレス)の中から一部を抜粋・編集しています。

研修
(画像=Paylessimages/stock.adobe.com)

難しい用語を使うな。中学生に分かる言葉で話そう

それなりに営業経験年数を重ねると、どうしても業界用語や専門用語が出てくることがあります。逆に新人営業は、覚えたてのそのような用語を一生懸命に使おうとしたりしています。

「いますぐやめてください!」

あなたは、本気で購入したい商品があった時に、わけの分からない用語を連発する営業マンと、難しい業界用語・専門用語を丁寧に説明してくれる営業マンと、どちらから購入したいと思いますか? どちらの営業マンを信頼しますか? 「言わずもがな」ですよね?

ベテランだという自覚のある方ほど、なんとなく業界用語を使っているのではないでしょうか? そんな時、たまに顧客から「その言葉どういう意味ですか?」と、質問されることがあります。

しかし、ほとんどの営業マンは、上手く説明できない事が多いのです。恐らく、本人はその業界に長くいて、感覚で使用している事が原因でしょう。

3歳ぐらいの幼児が言葉を覚えたてのころに、親に「ねえ、どうして?」と、質問を連発する事がありませんか? 当たり前の様に感覚で使用している言葉の意味を説明する事に、戸惑う親御さんもいるのではないでしょうか?

親子間では、それでもかまわないと思います。しかし、営業と顧客という関係性では、コミュニケーションに大きな影響を与えることになります。顧客は「説明できないなら、はじめからそんな言葉など使わなければいいのに……」と心の中で思い、その営業マンと信頼関係を築こうという気持ちは薄れていくでしょう。

新人であれば、なおさらです。説明に戸惑い、さらには知識のなさを露呈してしまうと顧客に足元を見られて舐められてしまいます。当然のことながら、信頼関係を築くことは不可能です。

普段から何気なく使用している業界用語・専門用語は、今一度時間をかけて読解してみる事をお勧めします。その後ノートにまとめて、例文をつくり、暗唱する練習までして初めて自分の言葉となるのです。

本気の顧客にとって、必要なことはなんでしょうか。購入を判断するための詳細かつ分かりやすい情報なのです。難しい業界用語を勉強しに来ているわけではないという事を再認識して、再度あなたのアプローチ方法を見直してみてはいかがでしょうか?

これからは難しい業界用語を使用せずに、中学生にも分かる言葉で喋りましょう!

知らず知らずのうちに顧客との距離は縮まり、打率が上がっていくはずです。

目の前の顧客に決定権があるとは限らない

一生懸命にアプローチをして手ごたえを感じたころで、具体的な提案を進めていきます。実は目の前の担当者に決定権がなかったということは、ある程度経験を積んだ営業マンなら、誰でも一度は直面したことがあるのではないでしょうか?

初回接客(営業)時に、それが発覚したならまだしも、次回アポやクロージング時に発覚した、なんて事はありませんか? これではなんのために貴重な時間を費やしてきたのか分かりません。

商談を進めていくうえでの分岐点とも言うべき場面ではないかと思います。ではどうすれば良かったのでしょうか?

簡単です。初回接客(営業)で、真の決定権者を聞き出せばいいのです。具体的には、「資金提供者」を聞き出すことがイコールとなります。

文字にしてみれば当然の事ですが、アプローチがテンポよく進んで行くと、営業マンとしては「ここまで話をよく聞いてくれたんだから」という勝手な思い込みから「この人が決定権者に違いない」と判断して、ヒアリングすることなく最後まで商談を進めてしまうパターンが非常に多いのです。

初回接客(営業)では、まず資金提供者(決定権者)の存在を最初に聞き出すことを目的としてください。目の前の顧客が決定権者ではなかった場合、アプローチは180度変わります。実は気をつけなくてはならないことが何点かあります。


①具体的な内容に入る直前に資金提供者は誰なのかをはっきりと質問する
②目の前の顧客に対してもまずは決定権者同様のアプローチをしていく
③話の中で何度も決定権者の事に何気なく触れる
④決定権者の傾向を確認する
⑤次回アポでは必ず決定権者同席の約束を取りつける

以下は補足説明となります。①の具体的な内容とは、お金の話をするタイミングです。

このタイミングであれば、恐らく相手に失礼にならずに自然と確認できます。

②の理由は、目の前の相手の自尊心を傷つけないためです。目の前の相手に嫌われたら元も子もないですから。

③は決定権者の話題に触れておくと、次回アポの際に同席をお願いすることが自然な流れになるからです。根拠としては、何度も名前が出てくることで、目の前の顧客への潜在意識の刷り込みになるからです。

④は非常に重要です。実は決定権者の一番近くにいる方が、目の前の顧客の可能性が非常に高いのです。重要な商談の下見に代理で行ってもらうくらい信頼している人間だからこそ、主人(決定権者)の趣向や癖を周知しているはずです。目の前の顧客からクロージングの際の「あたり」をつけておく事は、商談成功率を激的にアップさせることに繋がります。

①~④が身につけば、⑤の次回アポでの決定権者の同席は自然と取れますので自信を持ってアプローチに臨んでください。

ULTIMATE SALES アルティメットセールス
堤一隆
大手ハウスメーカー 営業所所長。大学卒業後に22歳で入社した会社で、ゴルフ会員権売買営業を5年間経験。27歳の時に自身の営業スキルアップを目指し、あえて営業の世界で最も難しいとされる住宅営業の世界に飛び込む。2年目から全国営業ランキングトップ50の常連となる。「人生で最も高い商品を楽して売る」「営業成績に短期間で結果を出す」を追求するため、自己啓発書・ビジネス書を10年に渡り700冊以上を読破。
「潜在意識を活用した目標達成技術」「目標をブレイクダウンしたルーティンワークの作成」
「最短で成果を上げる技術」など独自の目標達成メソッドを確立。シンプルで速攻性のあるノウハウを駆使し、短期間で成果を出すことに成功。

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