M&Aも会社や従業員を守る選択肢に
事業の成長ではなく、会社や従業員を守ることが目的の場合は、M&Aも有効な選択肢になる。自社との相性が良い買い手企業が見つかれば、以下のような成功につながる可能性があるためだ。
・買い手企業のノウハウによって、不採算事業がコア事業に変わる
・シナジー効果が表れることで、新たなビジネスチャンスが生まれる
・大手企業の傘下に入ることで財務状態が安定する など
中小企業によるM&A件数は年々増えており、今では特定事業のみを売却するケースも珍しくなくなった。M&Aにはさまざまな形があり、後継者不足の解決や個人保証から脱却する方法としても活用されている。
会社を立て直すきっかけにもなるため、資金繰りが苦しい場合は選択肢として検討しておこう。
現金調達を進めながら、中長期のプランを考えよう
苦しい資金繰りを改善するには、中長期のプランが必要になる。キャッシュフロー改善のために必要なものや、今の経営面に不要なものを見極めて、ひとつずつ整理をしていかなくてはならない。
また、プランの実行にはコストがかかるため、現金調達も同時に進めていくべきだろう。どうしても方向性が見えない場合は、専門家への相談やM&Aなども検討してほしい。
著:片山 雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。