金融

3 クレジットカードを選ぶ10のポイント

年会費

2022年4月に公正取引委員会が公表した「クレジットカードの取引に関する実態調査報告書」によると、クレジットカードに新規に申し込む際に最も重視する点として、52.9%の人が入会費や年会費をあげ、他の項目を圧倒的に上回っています。また、直近1年間で支払った入会金および年会費の総額として0円と回答した人の割合は53.9%だったようです。実際、最近は「年会費永年無料」を謳うクレジットカードも増えてきました。年会費が高いほど、クレジットカードのステータスが上がり、受けられる特典やサービスも増えますが、家計の状況にあった年会費のクレジットカードを選ぶことが重要です。

なお、年会費が0円と記載されている場合でも、2年目以降は年会費がかかるケースや、1年間に利用した金額が一定額以上の場合に限るといった条件が付されているケースもあるので、事前にしっかり確認しましょう。また、インターネットからの申込みに限って年会費が無料になるケースもあるので、申込み方法もよくご確認ください。

入会特典

各クレジットカード会社は新規会員の獲得を巡って日々激しい競争を繰り広げています。その為いくつかの会社では、新規会員に対してポイント付与やキャッシュバック、商品券やギフトカードを贈呈するキャンペーンを頻繁に開催しています。入会特典で各社を比較したり、キャンペーンが開催されているタイミングで入会の申込みを行うことも、お得にクレジットカードを利用するきっかけになります。

しかし、いくつかの事項を確認しておく必要があります。まずは、年会費同様に、インターネットからの申込みに限って特典が付与されるケースも一部あるので、申込み方法の確認が必要です。また、特典を受け取る条件として一定金額以上の利用が条件となっている場合には、不要な出費を招いてしまう恐れもあるので注意が必要です。最後に、特典を受けてからすぐに解約をするという行為は、信用情報機関に記録されるため避けた方がよいとされています。年会費がかかるクレジットカードの場合、2年目以降の年会費なども併せて確認し、本当に必要なクレジットカードであるかを判断しましょう。

ポイント還元率

現金支払からクレジットカード払いに変える動機の1つは、ポイント還元の存在でしょう。クレジットカードを利用するほどポイントは還元されますが、その還元「率」はクレジットカードによって異なりますので事前に確認しておくことがおすすめです。また、ポイントをより多く貯められる場所も確認しておくといいでしょう。一方で、銀行系のクレジットカードのように、ポイントの還元率は低いながらも、ステータスの高さや会員特典としてATM手数料が無料になるなど、別のメリットがある場合もあるので、総合的な判断が必要です。

ポイント交換先

各クレジットカード会社のルールによりますが、貯めたポイントが使用できる期間(有効期限)が定められている場合があります。最近は、ポイントを商品券やギフトカードに換えられるほか、他社のポイントやマイレージと提携してポイント交換できるサービスもあるので、入会の申込みの際にはポイントの使用方法も予め確認しておくことをおすすめします。

追加カードおよび電子マネー

クレジットカードの新規申込時や加入後に、ETCカードや家族カードを追加で申し込める場合もあります。このような追加カードの有無についても、利用シーンを想定して入会前に確認しておくことをおすすめします。さらに、従来、クレジットカードが高額取引での利用を想定していたのに対して、少額の取引では電子マネーが多用されてきました。最近は、電子マネー一体型のクレジットカードが普及し、店舗の端末機器にクレジットカードをかざすだけ(サインレス決済)で支払ができるようになっています。また、クレジットカードを取り出さなくてもスマートフォンをかざして決済が完了するApple PayやGoogle Payに対応したクレジットカードも用意されている点にも注目です。

付帯保険サービス

クレジットカード会社は、保険会社と提携して会員向けに保険サービスを提供しています。国内および海外旅行傷害保険やショッピング保険といった定番の保険も含めて、各クレジットカード会社は様々な保険を用意しているので、それらを比較するのもいいでしょう。なお、基本的にはクレジットカードのランクが上がったり、年会費が高いほどより多くの保険サービスを受けることができます

Webサービス

各クレジットカード会社が用意する会員向けWebサイトやアプリの使いやすさに注目してみることもおすすめです。クレジットカードを快適に利用していくにあたって、Webサイトやアプリが充実していると便利です。特に次の項目を事前に確認してみるといいでしょう。

Webサービスでチェックするとよい項目
  • キャンペーン情報が会員サイト内で共有されているか
  • Webで利用明細書を発行できるか
  • 利用状況を随時確認することができるか
  • 支払方法の変更等の手続きができるか
  • ポイントの交換等の手続きができるか
  • 会員向けのヘルプデスクはあるか

海外事務手数料

クレジットカードを海外で利用した場合、為替レートに加算する事務手数料が国際ブランド別に異なるほか、クレジットカード会社によっても事務手数料が異なります。したがって、海外での利用を考えている方は、海外事務手数料に注目した比較もおすすめです。

セキュリティ

クレジットカード会社は不正利用対策として、その予防や不正利用をいち早く検知して利用者に伝えるための仕組みを構築しています。この対策については、各クレジットカード会社によって異なりますので、比較してみるといいでしょう。

【不正利用を予防する仕組み】
  • のぞき見を防止するためのナンバーレスカード
  • インターネット上での利用における本人確認(3Dセキュアやワンタイムパスワードの導入)
【不正利用をいち早く検知して知らせる仕組み】
  • 24時間365日体制でのモニタリング
  • カード利用の一時停止
  • メールや電話での連絡
  • カードの差し替え

カードデザイン

最近は、アニメのキャラクターなどを採用したユニークなデザインのクレジットカードもあります。財布に入れて持ち歩く1枚。デザインからクレジットカードを選ぶのもいいかもしれません。

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