金融

7 クレジットカードを作るメリットとデメリット

クレジットカードのメリット8選

クレジットカードには現金払いにはないメリットが多くあり、上手に付き合うことができれば、円滑な消費生活をもたらしてくれます。

① 現金がなくても購入ができる

ATMに並ぶ時間や利用手数料を考えると、現金を手元に置いておくためには、様々な手間やコストがかかるほか、その持ち運びには危険を伴います。クレジットカードはそれらを解消してくれます。また、日々のくらしでは、金額の高い買い物が必要になるときもありますが、すぐには現金を用意できないこともあります。クレジットカードを利用することで現金がなくても、一月後の支払いまでにお金が用意できる目処が立てばすぐに必要なものや欲しいものを購入することができます。

② 海外での買い物が便利に

カードに記載されている国際ブランドの加盟店であれば、世界中で利用可能であるため、日本円から現地通貨への両替が最小限で済みます。一般的には、クレジットカード決済の方が、現金の両替よりも手数料が安いと言われています。海外旅行の際には、渡航国におけるクレジットカードの利用状況や、どの国際ブランドが一般的に利用できるかを事前に確認しておくといいでしょう。また、金額を確認することは、国内での利用時と同様ですが、海外での利用時には決済通貨が間違っていないかに注意する必要があります。

③ オンラインショッピングが便利に

2022年4月に公正取引委員会が公表した「クレジットカードの取引に関する実態調査報告書」によると、クレジットカード保有者の84.1%がインターネットでの買い物でクレジットカードを利用しています。クレジットカードを利用することで、ほとんどの場合は即時に決済が完了して商品の発送やサービスが開始されます。

④ 支出管理が便利に

クレジットカードでは「使いすぎ」というデメリットがよく強調されますが、全ての支払情報が利用明細に表示される点では、支出管理をする上で便利な面もあります。紙の明細に加えWeb明細のほか、会員サイトやアプリ上で逐一利用状況を確認することができます。クレジットカードを使った支払の一括管理はおすすめな使い方の一つです。

⑤ 支払の一部がポイントとして還元される

クレジットカードを利用すると、支払額に応じたポイントが還元されます。そして、貯まったポイントを使って加盟店で買い物ができるほか、他社ポイントやギフト券へ交換できるため、現金での支払よりもお得に買い物をすることができます。

⑥ お得なサービスが受けられる

ポイント還元のほか、レストランや、アミューズメントパーク、宿泊施設などを会員特別割引価格で利用することができる場合があります。クレジットカードのランクがアップすると、さらに充実したサービスを受けることができるようになります。

⑦ クレジットカードを持つだけで保険にも加入できる

私たちの生活は日々、さまざまなリスクと隣り合わせですが、それらのリスクにすべて保険で対応しようとすると、家計への負担も大きくなります。クレジットカードに付帯している保険を確認することで万一のリスクに備えることができます。事前に補償内容や、複数枚保有時の取り扱いを確認しましょう。

⑧ 信用情報が蓄積される

信用情報(Credit History)のことをよく、「クレヒス」と表現します。クレジットカードやカードローンの利用履歴や支払状況など、全てのクレジット取引の情報は信用情報機関に登録、蓄積されていきます。ランクアップや新規のカード発行はもちろん、将来発生するクレジット取引を円滑に行うためにも、クレヒスに傷をつけないようにすることは大事です。

クレジットカードのデメリット4選

クレジットカードには現金払いにはないメリットが多くあり、上手に付き合うことができれば、円滑な消費生活をもたらしてくれます。

① 使いすぎの危険性

クレジットカードは、日々のくらしにおける決済方法を豊かにしますが、その便利さから使いすぎてしまうケースがよくあります。マイルールを持ち、そのルールに従った利用をすることが大切です。また、予算額をオーバーしていないかなどの確認をこまめに行うようにしましょう。

② 金利が発生する可能性

分割払い(3回以上)やリボ払いなどの支払方法は、毎月の支払額を調整するために有効ですが、金利が発生するということは理解しておく必要があります。事前に支払計画を立てて、無理のない範囲で利用するようにしましょう。



③ 不正利用の危険性

一般社団法人 日本クレジット協会によると、クレジットカードの不正利用被害額は、2014年の114.5億円から2021年には330.1億円と増加しており、そのうち、番号盗用による被害額の割合が、2014年の58.8%から2021年には94.4%へと増加しています。不正利用がないかを確認するためにも、利用明細はこまめにチェックする必要があります。身に覚えのない支払が明細に含まれている場合には、まずはクレジットカード会社に相談してみましょう。また、経済産業省や消費者庁にも相談コーナーが設置しているので、そちらも活用するといいでしょう。



④ 信用情報に悪影響を及ぼす可能性

クレジットカードの使いすぎには、徐々に家計が逼迫するというリスクの他に、支払ができなくなるというリスクがあります。1枚のクレジットカードには、「信用」が与えられています。そして、一度損なった信用がなかなか戻ってこないことは、実生活と同じです。クレジットカードは計画的かつ身の丈に合った形で利用しましょう。

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