本記事は、三浦孝偉氏の著書『続けられる人になるための37の「やめる」』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

紙を丸めるビジネスマン
(画像=beeboys/stock.adobe.com)

我慢をやめる

僕は日本人、特にサラリーマンの方は「我慢」を美学にし過ぎだと思います。

これはもう、日本人ならではの伝統・歴史・文化レベルの問題かと思います。

幼い頃の経験が大きいかもしれません。僕も何度も言われました。

「我が儘言っちゃいけません!」
「我慢しなさい!」
「◯◯ちゃんだって我慢してるでしょ!」
「人は人。ウチはウチ」

親のそういう躾は、子供のことを考えているというよりは、ただただ自分のエゴを押し付けていることが多い。大人になって痛感させられました。

正直なところ、「我慢=美学」の時代は令和になって終焉し、今は「努力=夢達成」の時代になったと考えます。

その流れを理解せず、ただただ惰性で強制的に働かされる環境に身を置いている人が、いかに多いことか。

冷静に分析してみても、戦後の高度経済成長→平成の途中まで、言い換えると「インターネットが台頭した前後」では、働き方の自由度が変わってきたのは、周知の事実のはず。

しかし、日本の学校教育は変わらず1つの会社で勤め上げることを勧めており、起業や副業はただのリスクでしかない、という洗脳がいまだに続いています。

働き方・生き方の選択肢が無限に存在するのがわかってきているのに、いまだに国は自分たちのために、何も考えずに馬車馬のように働く人ばかりを作ろうとする。

こんなに個人で働ける時代、組織に依存しなくても戦える時代はないのに、学校でも会社でも誰も教えてくれない。だから、自ら考え選択しなくてはならないのですが。

僕は「我慢するな」とは言いますが、別に手を抜けなんて言っていません。我慢する時間を、自分の目標や夢を叶えるための「努力の時間」に充てるべきだと考えます。

「我慢」と「努力」とは、似ているようで全く違うと僕は捉えています。

わかりやすくシンプルに区別すると、このようになります。

  • 我慢=投資した時間・労力に対しての対価・見返りが正当に得られない時に生じる感情
  • 努力=投資した時間・労力に対してわかりやすい対価・価値が得られる時に生じる感情

僕もさまざまな仕事をしてきましたが、どんな仕事も大変です。簡単な仕事なんてありませんし、楽してお金儲けできるほど世の中甘くありません。

みんなが同じような厳しい条件で働いているのに、なぜどんどん収入の格差が広がっていくのか?

それは、「自由度」と「選択肢の増加」による結果だと考えられます。

強制されて「毎日我慢して働いている人」と、つらい仕事だけど自ら選択し、目標に向かって「毎日努力を積み重ねて働いている人」との差が、年収=お金というわかりやすい指標に表れているのだと考えます。

ただ、その「やりたいこと」や「天職」のようなことを自分で選択するのは、なかなか難しいものです。

だからこそ、今の生活に何かしらの「継続」を加えて、新しい世界を覗くべきです。

日々の仕事が何一つ面白いと感じられず、職場環境も最悪だというサラリーマンの方をたくさん見てきました。

仕事を続けたい気持ちがあったけれど、結婚を機に家事・育児に専念せざるを得なくなった女性もたくさん見てきました。

それも自分の「選択」には変わりありませんが、日々「我慢」しかしていないと思ったら、何に「努力できるか」を探し、チャレンジすべきです。

いきなり会社を辞める、家事育児をすべて投げ出す、という人はなかなかいらっしゃいません。

ですが、その我慢する時期を過ごしながらも、何かしらの「継続努力」を行うことで、幸福度を上げた方はたくさんいらっしゃいます。

その方たち全員に共通して言えるのは、「自分で選択して継続した」ということです。

結果として、つらかった日々の仕事も「いつ辞めてもいいや」と思えるようになり、いいところが見えるようになったりもします。また、より子供を好きになるということも多くあります。

日々の忙しい時間に、いかに「我慢」ではなく「努力」だと思える時間を設けられるか?

判断し、選択し、行動し、継続するのは自分です。

一緒に「努力」し続けましょう!

続けられる人になるための37の「やめる」
三浦孝偉(みうら・こうい)
株式会社KOIコミュニケーションズ代表取締役
博報堂に13年間勤務した後、独立。法人コンサル+副業・起業アドバイザー。 情報発信ビジネスを主軸にし、メールマガジン2万人の読者に毎日10年間メルマガを配信する。 YouTube登録者数は19,000人。 多くの方に副業・起業支援を行う中で、結果を出すために大切なのは、学歴や地位などではなく、何より地道に真面目にコツコツ取り組むことだと実感。 「継続こそ最強」と考え、継続研究とその指導に力を入れている。

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