この記事は2023年2月17日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年2月17日(金)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日16日(木)に発表された米PPIは1月に予想を上回る前月比0.7%上昇と、昨年6月以来の大幅な伸び。食品とエネルギーを除くコアPPIも前月比、前年同月比ともに予想を上回っている。
加えてFOMC当局者の発言が相次ぎ、50bp利上げの観測が拡大。呼応して米10年債利回りは3.8%を上回り、今年の最高水準を更新。ここまではドル買い要因。ただ米2年債利回りは高値更新せず。この2年債利回りが高値を更新しなかったため、マーケットは気迷い気味。
米ドル/円は一時134.46円まで上昇したが、NY市場は134.00円を割り込んで、133.94円でクローズ。一方、本日17日(金)の東京市場はあまり米金利を気にしないため、実需のドル買いが入り再び134.49円まで反発している。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円はわずか1週間前の10日(金)には、日銀人事報道で一時129円台まで急落している。今週はもとのドル金利に注目の相場が続いているが、一転して135円をうかがう動き。
中期での米ドル/円の強気スタンスは変わらないが、米2年債利回りが上がってこないため、米ドル/円は高値追いをせず、押し目待ちスタンスで臨みたい。
▽米ドル/円の日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。