この記事は2023年6月22日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=MonsterZtudio/stock.adobe.com)

2023年6月22日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

パウエルFRB議長は昨日21日(水)、半期に一度の議会証言で年内2回の追加利上げを示唆したFOMCの政策金利見通しについて「かなり正確な予測だ」との見解を示した。

これを受けて米ドル/円は昨年11月以来の142.37円前後までドル高・円安が進んだが、チャート上の重要ポイントとして意識されている142.50円を前に伸び悩むと141円台へと押し戻された。パウエルFRB議長の証言は、ややタカ派寄りながらもおおむね想定内と受け止められたようだ。

議長は昨日21日(水)の下院に続いて本日22日(木)も上院で証言を行うが、内容は昨日21日(水)とほぼ同じと見られニュアンスが大きく、異なる発言がない限り米ドル/円への影響は限られるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ドルの上値は本日22日(木)も重いと見ておきたい。ただ、円安主導で米ドル/円が続伸することは十分に考えられる。

SNBやBOEの利上げが確実視される中、日銀のハト派スタンスが際立つ可能性がある。仮にBOEが大幅利上げに踏み切れば、日本を除く主要国の長期金利に上昇圧力がかかる公算が大きい。

その場合、米ドル/円は強い上値抵抗と見られる142.50円前後を突破できるかが焦点となるだろう。もし突破できれば143円台への上伸に向けて弾みが付きそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。