この記事は2023年9月20日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年9月20日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
今週は明日21日(木)日本時間未明のFOMCをメインに、明後日22日(金)に日銀金融政策決定会合が予定されている。日米の金融政策が明確に「ハト・タカ」の結果となれば、米ドル/円は150円台も射程圏内に入る重要局面とみておきたい。
このほか、明日21日(木)には軒並み利上げ予想のスイス・英BOE・トルコの政策金利発表、22日(金)は欧米のPMI速報が控えている。中銀イベントウィークで十分すぎるラインナップ、幅広い通貨でボラティリティが高まる展開となりそうだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
FOMCでは、政策金利は据え置きがほぼ織り込まれており、波乱はないだろう。ただ、引き続き流動的な残り1回の利上げ有無について、声明やパウエルFRB議長会見からヒントを見極めたい。
パウエルFRB議長はタカ派スタンスを維持し、あくまでデータ次第と含みを持たせそうだが、今回は四半期に一度、FOMCメンバーの政策金利見通しであるドットチャートも公表される。2023年末時点の水準(前回中央値:5.625%)から追加利上げの可能性が示されれば、今回は「タカ派な据え置き」となる。
一方、22日(金)の日銀会合のコンセンサスは、現行の金融緩和継続で動きなしが見込まれている。政策正常化の観測は、一時より沈静化しているものの、海外勢を中心に思惑は依然根強く、今回も注目度は高い。
植田総裁の会見では正常化に向けた質疑が飛び交うと想定される中、サプライズや目新しい言及がなければ円売りで走りそうだ。
▽米ドル/円 の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。