スマホの普及によって写真を気軽に撮ることができるようになった。そこからさらに一眼レフなどを買って写真にハマる人が増えている。SNSで多くの人にシェアすることが簡単になり、写真は自己表現や自己顕示欲を満たすツールとしても利用されている。しかしそれだけでない。「写真を撮る」という行為そのものがビジネスセンスを磨くことにもつながる。

本稿では、写真を趣味にするビジネス面でのメリットについて解説する。

目次

  1. スマホとSNSの普及で写真を撮る人は増えている
  2. 写真を撮ることでビジネスセンスも磨ける
    1. 客観的に見る力や分析力を養える
    2. 視野が広がる
    3. 多角的に物事を見る習慣がつく
  3. スマホからステップアップして写真を楽しもう
    1. コンパクトデジタルカメラ
    2. 一眼レフカメラ、ミラーレス一眼レフカメラ
  4. 写真を趣味にしてビジネスに役立てよう
いちばん身近で手軽に始められる「写真」を趣味にするメリット
(画像=exebiche/stock.adobe.com)

スマホとSNSの普及で写真を撮る人は増えている

ひと昔前は、写真撮影を趣味にする人といえば「一眼レフや長いレンズ、三脚などを買いそろえる」といったイメージはないだろうか。しかしスマートフォンのカメラが高機能・多機能化したことで高価な撮影機材がなくても誰でも簡単に写真を撮れるようになった。イベントなどに集まった人が、スマートフォンのカメラで画像を撮っている様子は既におなじみだ。

スマートフォンは、どこにでも持ち歩けるので旅行やライフイベントなどの特別な機会がなくてもペットや料理など日常生活のなかで気軽に撮影できる。またスマートフォンのカメラの編集機能や写真アプリを活用して写真にさまざまな加工を施すことも楽しみ方の一つだ。加えて「自分が撮影した写真を人に見せる」ことのハードルも以前に比べてずいぶん下がっている。

写真コンテストなどに出さなくても、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSにアップロードすれば、簡単に不特定多数の人に写真を見てもらうことが可能だ。コメントを寄せてもらったり、趣味が合う人同士でフォローし合ったりするなど、写真をきっかけに交流を広げることもできる。

写真を撮ることでビジネスセンスも磨ける

写真を撮影する行為そのものには、撮った写真を楽しむ以外に「ビジネスセンスを磨ける」というメリットがある。ここでは、3つのメリットを紹介しよう。

客観的に見る力や分析力を養える

ある対象物を複数の人でそれぞれに撮影した場合、できあがる写真は撮影者によって異なる。対象物を正面からとらえたり、斜めからとらえたりする人もいるだろう。また寄って撮ったり引いて撮ったりする人もいる。そこには、対象物と撮影者の向き合い方が反映される。

撮った写真をあとから見返して「自分がどのように対象をとらえているのか」「なぜこのような写真を撮ったのか」について分析すれば自身のものの見方やとらえ方を発見できるだけでなく、客観的に見る力や分析力が養われる。

視野が広がる

写真を趣味にすると、日常生活のなかで被写体を探す習慣が身につく。被写体を求めて自身の周りを注意深く見るようになると、これまで見落としていたものが目につくようになる。つまり「写真を撮る」という行為が視野を広げてくれるのだ。注意深く見ることは、以下のようにビジネスのあらゆるシーンでベースとなる行動である。

  • 新しいアイデアを見つける
  • 部下を評価する
  • 改善点を探す など

多角的に物事を見る習慣がつく

写真を撮るとき、今どきの表現でいえば「映える(ばえる)写真にしたい」と誰もが考えるものだ。そのために写真の構図やアングル(角度)について試行錯誤したり、スマートフォンのカメラではさまざまなエフェクト(加工)をかけたりする。こうした作業は、目の前の対象をさまざまな角度で見るクセをつけることにつながる。

また試行錯誤ののちに新しい表現方法や「映える絵」を見つける経験は、ビジネスのなかでも生かされるはずだ。