この記事は2023年9月27日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年9月27日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円は150円が射程圏内に入ってきた。先週の日銀政策金利決定会合で金融緩和スタンスが再確認された一方、FOMCでは、ドットチャートが上振れするなど日米金融政策の違いから米ドル/円がダウントレンド入りするシナリオは描けない。
また、日銀のハト派姿勢が円売りの燃料になっていることはもちろん、FRBのタカ派スタンスが「利上げして引締めよう」というものから「利下げ転換は遠く、利下げ幅も少しだろう」というものに変化する兆候が見られ出したため、米ドル/円だけでなくユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルでも、ドル高の継続が肯定されるかもしれない。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円のロングが素直な戦略だが、政府・日銀の為替介入がちらつくため、スイングのようなトレードでは仕掛けに勇気がいる地合い。
米ドル/円ロングをするのであれば実弾介入後が理想だが、当局次第なので待つしかない。やはり短期で口先介入や催促相場に細かくロングを回転していくほうが安全だろう。
また、米政府機関閉鎖や米国債格下げを伴う米金利上昇(米国債下落)はリスク材料とみなされる可能性もあるため、短期的なドル安を招くかもしれない点は留意しておきたい。
▽米ドル/円 の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。