ブランディングの必要性とは? ブランドをつくるメリット

現代企業にとって、ブランド力やブランディング(ブランドを構築すること)は欠かせないものになりつつある。ひとつの市場に多くの商品・サービスが存在している影響で、他社との差別化が難しくなってきているためだ。

特に、同じ業界に強力な競合が存在する場合は、ブランディングによって生き残る努力をしなければならない。競合の存在をそのままにしておけば、消費者の多くは自然とその競合に流れていき、自社のシェア率はますます下がってしまうだろう。

また、現代の中小企業がブランディングに取り組むと、以下のようなメリットも発生する。

1.優良な顧客や取引先が増える

ブランディングによってブランド力が強まると、多くの顧客が自社に愛着や信頼、ひいては忠誠心などを示すようになる。つまり、同じ商品・サービスを長期間利用してくれる優良な顧客が増えるため、収益性は格段にアップすると考えられる。

また、強いブランド力や高い収益性があれば、取引先との交渉もスムーズに進みやすくなるはずだ。状況によっては、より良い条件で契約を結べたり、営業をしなくても相手企業側から近づいてきたりする可能性もある。

このように優良な顧客・取引先が増えれば、安定した収益基盤やビジネスモデルを構築しやすくなるだろう。

2.低コスト・高収益を実現しやすくなる

ブランディングに成功すると、企業や商品・サービスの価値は自然と押し上げられる。つまり、商品・サービスに付加価値が生まれることになるため、コストを抑えたり商品価格を上げたりといった新たな戦略を立てやすくなるだろう。

こうした戦略は低コスト化・高収益化へとつながり、ブランド力が強いほどその効果は大きくなる。また、他社製品と完全に差別化されることで、価格競争に巻き込まれるリスクを避けられる点も大きなメリットになるはずだ。

3.組織力が強化される

ブランディングは原則として、会社が一丸となって取り組まなければ成功させることが難しい。ブランディングにつながる企業理念を社内全体で共有し、それぞれの部署がブランドを意識した体制を整えてこそ、消費者にその意図が伝わるためだ。

したがって、ブランディングに取り組むと組織力が強化され、会社の一体感を強めやすくなる。仮にブランディングに成功すれば、社外に良い評判が広がっていくことで、さらにブランディングに役立つ人材も増えていくだろう。