この記事は2023年11月16日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年11月16日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日15日(水)発表された米10月小売売上高では、GDPの算出に用いられるコア売上高(自動車・ガソリン・建材・飲食を除く)が前月比+0.2%と堅調だった。
これを受けて米経済の7割を占める個人消費に衰えは見られないとの見方が広がり、米長期金利が上昇すると米ドル/円は151.42円前後まで上伸。前日のCPIによる下落を4分の3ほど埋めて反発した。
CPIと小売売上高のデータを踏まえ、米経済は急激な失速(ハードランディング)を回避できるとの見方が改めて広がっている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
FRBは利下げを急がないとの見方も再浮上しており、市場環境は低金利の円が売られやすい地合いに戻りそうだ。
米ドル/円は、昨年と今年の高値が並ぶ151.90円台とオプションの行使価格が設定されている152.00円付近が強い上値抵抗として意識されている。
これらを上抜けて152円台への続伸を試すとすれば、日本政府・日銀による円買い介入への警戒感が多少なりとも薄れる上に、オプションが行使期限を迎えるNY市場になりそうだ。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。