この記事は2024年5月22日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年5月22日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
最近、ゴールドの上昇が顕著で、メルマガ会員の方から通貨との相関性に関する質問があったので簡単に紹介する。本来、ゴールドと相関性の高い通貨ペアは下記の通り。
◆正の相関(ゴールドが上昇=通貨も上昇)
・豪ドル/米ドル:オーストラリアはゴールド産出国であり、ゴールド価格の上昇はオーストラリア経済にプラスに働くため、豪ドルも上昇する傾向。
◆負の相関(ゴールド価格が上昇すると、通貨ペアは下落する傾向がある)
・米ドル/スイスフラン:スイスフランは安全資産としての性質が強く、ゴールドと同様に不確実性が高まると買われやすい傾向。そのため、ゴールド価格が上昇すると、相対的に米ドルが売られ、米ドル/スイスフランは下落する傾向。
この意味においても、今年スイスフランのロングを使えないところが難しいところ(現在高すぎるスイスフランに対してSNBはスイスフランの低め誘導しているため)。
現在の為替相場の戦略やスタンス
基本、ゴールドの上昇はドル売りとなる。結果、今は豪ドル/米ドルということになる。豪ドル/米ドルとゴールドとの相関性は確かに強く、西原氏はゴールドの動きを見ながら豪ドル/米ドルをトレードしていた時期もあったとのこと。
ただ豪ドル/米ドルは中国経済や、株のようなリスクアセットとの相関性も高いため、中国株が急落すると大きく値を下げるところがあるのが痛いところ。ゴールドに対してブルであり、中国経済との相関性がある程度きれてくれれば、豪ドル/米ドルや豪ドル/円のロングはいいと考えている。
以前紹介した通り、昨年からシンガポール中銀が断続的にゴールドを購入していることもあり、西原氏のシンガポールドルのロングはゴールドが上昇するとの見立てとも重なる。スウィングではなく長期保有に限るが、そういった意味ではシンガポールドルがいいかもしれない。
▽豪ドル/米ドル 日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。