この記事は2024年5月23日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=birth7/stock.adobe.com)

2024年5月23日(木)の10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日22日(水)の米ドル/円は156円台後半へと上昇。FOMC議事録で「さまざまな参加者」が、インフレリスクが再燃するようなら追加利上げに前向きとの意向を示したことが明らかになると156.81円前後まで上値を伸ばした。

米ドル/円は、今月2日(木)日本時間未明にそのFOMCが開催された時以来の高値を示現。同日に政府・日銀が円買い介入に踏み切ったと見られる157円台に接近した。

157円台を回復すれば介入警戒感が再び高まることも予想されるが、本日23日(木)から明日24日(金)にかけてイタリアでG7財務相・中銀総裁会議が行われることを考えると、実際に介入を発動するのは難しいタイミングだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日23日(木)は日銀が10時10分に通知する国債買い入れオペの金額にも注目したい。本邦10年債利回りは昨日22日(水)、11年ぶりに1%を付けた。この背景には、日銀による買い入れオペの減額観測があったとされている。

ただ、仮に減額すれば日銀が長期金利の上昇を追認したことになり、さらなる金利上昇を招きかねない。このため本日23日(木)のオペは据え置かれると見ており、円売りを誘発する可能性もあると予想している。

昨日22日(水)の米ドル/円の足型は上下ともにほぼヒゲがない「陽線坊主」で買い圧力の強さを示唆。本日23日(木)は157円台に乗せる条件が揃っているように思われる。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。