外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年9月19日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼18日(水)の為替相場
(1):英CPIは予想通り加速
(2):ユーロ圏HICPは速報値と変わらず
(3):FOMC 50bp利下げを決定
(4):FRB議長 継続的な大幅利下げに慎重な姿勢を示す

▼18日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:方向感を模索/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

18日(水)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:18日(水)午前6時10分~19日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):英CPIは予想通り加速

英8月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.3%、前年比+2.2%、コア前年比+3.6%といずれも予想通りだった。英中銀(BOE)が注目するサービスCPIも前年比+5.6%と予想通りに前回(+5.2%)から伸びが加速した。

(2):ユーロ圏HICPは速報値と変わらず

ユーロ圏8月消費者物価指数(HICP)・改定値は前年比+2.2%、コアHICPは前年比+2.8%と、いずれも速報値から修正なしだった。

(3):FOMC 50bp利下げを決定

米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利であるFF金利の誘導目標を50bp(0.50%ポイント)引き下げて4.75-5.00%にすると発表。声明では「雇用とインフレの目標達成に対するリスクはほぼ均衡している」とした上で「委員会は最大限の雇用を支え、インフレ率を目標の2%に戻すことに強くコミットしている」と表明した。米金利先物は50bp利下げを6割強織り込んでいたが、エコノミスト予想は25bpの引き下げが優勢だったことから、ドル売りが先行した。ドル/円は一時140.40円台に下落。クロス円もドル/円につれて下落したが、ストレートドルの上昇が支えとなり下値は限られた。

(4):FRB議長 継続的な大幅利下げに慎重な姿勢を示す

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はFOMC後の記者会見で「我々は金融政策を再調整することで、米経済と労働市場の強さを維持しつつ、さらなるインフレの抑制のため、より中立的な政策スタンスへと移行する」と発言。また、「我々はあらかじめ定めた路線を進んでいるわけではない。決定は依然として会合ごとに下す。我々は時期尚早な緩和がインフレに関する進捗を妨げる可能性があると理解している。同時に、緩和が遅すぎれば、経済活動と雇用の弱体化につながる」との見解を示した。その上で、今後の利下げペースについて「会合ごとに判断していく。メンバーが利下げを急いでいるという状況ではない。今回の50bp利下げはインフレ率が2%の目標に向かって持続可能なペースで向かっているという我々の自信の表れである」と述べた。さらに、「今回の決定(50bp利下げ)を受けて、『これが新たな利下げペースだ』とは誰も捉えるべきではない。経済見通し(SEP)を見れば、時間をかけて政策をより中立的な水準に調整し、経済の動向を踏まえて適切と思われるペースで動いているということがわかる」と説明した。パウエル議長が継続的な大幅利下げに慎重な姿勢を示したとの見方からドルが反発。米長期金利は上昇に転じ、米国株は下げに転じた。