本記事は、ミニマリスト Takeru氏の著書『お金の増え方は9割部屋で決まる』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

引き算思考で収入を増やす
僕は仕事にもミニマリズムを取り入れたことで、間違いなく収入を増やすことができました。僕が実践して良かった「仕事×ミニマリズム」はご覧のとおりです。
①仕事空間に余計なモノは置かない
僕は普段、リビングテーブルでユーチューブ撮影の台本を作成したり、こうして執筆作業を行なっていますが、テーブルの上に余計なモノは何も置きません。
仕事をするときに用意するのは、その時に必要な道具だけ。例えば、こうして執筆しているテーブルの上には、iPadと水の入ったコップのみです。そしてリビングには、仕事の集中を妨げるようなモノは一切ありません。もちろん、スマホは電源をオフにして離れたところで充電しています。
もしも妻と子どもがリビングで遊んでいて、1人で仕事に集中したいときは個室にこもり、何もない部屋で黙々と作業します。余計なモノも情報もない方が、短時間で集中して仕事を終えることができるからです。余計な情報は、僕たちの行動を鈍らせてしまいます。
②身軽さは行動力を高め、最強の武器になる
僕は仕事で使う道具にもこだわっていて、とにかくモノは少なく、そして軽さを重要視しています。なぜなら、仕事道具や荷物を「最少」かつ「最軽量」にすることで、時間を無駄にすることがなくなるし、体力の消耗も軽減するからです。そして必要であれば日本全国を飛び回れるし、どこでも身軽に引っ越すことだってできます。
その結果、仕事に費やせる時間も増えるし、そのぶん人より多くの仕事量をこなすことができます。その上、身軽であることによって人よりスピード感を持って仕事に取り掛かれるので、チャンスが来たら誰よりも早く掴みに行けるのです。
僕は天才ではないので、仕事においては「量とスピード」が大事だと思っています。野球に例えるなら、ホームランバッターというよりは安打製造機です。僕は、動画1本で何十万回と再生されるようなクリエイティブな才能もないし、1冊何十万部と売れるような文才があるわけでもありません。
だからこそ、とにかく打席に立って小さなヒットをとにかく打つ。その小さな成功を地道に泥臭く積み上げていくには、フットワークの軽さ、つまりは行動力が命になります。
そして、その行動力を高めるには身軽でなければいけないのです。重い荷物を抱えていては、人並みの行動力しか得られません。「身軽さ」は仕事においても最強の武器になるのです。
③用済みになったモノは処分する
僕は、仕事においても余計なモノを増やさないために、そして残さないために徹底的に手放すようにしています。
たとえば、用済みになった書類やメール、資料もすぐにデータを削除し、受け取った名刺も役目を果たしたらすぐ手放します。なぜなら、今取り組んでいる目の前の仕事に集中したいからです。余計なモノや情報に、思考も労力も奪われたくないのです。
既に用が済んだ書類やメール、資料や名刺を残しても、何のお金にもなりません。むしろ収納代や処分費用としてお金が奪われ、片付けや整理整頓の時間を割かなければいけないのです。
なぜ今取り組んでいる仕事に悪影響が出るまで、不要なモノを残すのでしょうか。僕は物事を複雑化したくありません。常にシンプルでいたいのです。
④重要なタスクを3つに絞る
お金を稼ぐために、タスクを5個も10個も増やすのは非効率的です。忙しくなる上に、結局どれも中途半端な成果しか得られません。自分にとって無駄が多い仕事は、まったく実にならないだけでなく、成果が実感できないので楽しくないはずです。
したがって、自分にとって何の仕事が最も重要なのかを理解して、タスクを決めるべきです。一番利益につながる仕事はもちろん、自分が楽しいと思える仕事や、やりがいを感じられる仕事、自分が情熱を持てる仕事にリソースを集中させるのです。
僕は午前・午後にそれぞれ3つのタスクに厳選して、ひたすら集中して仕事をこなしています。それ以外の余計なことは何もしません。
これによって仕事の優先順位や重要度も明確になるし、余計なことをせず、3つのタスクに集中するからこそ「やる気」も「集中力」も格段に上がりました。
⑤文章は短く簡潔に
僕は文章においても、できる限り短く簡潔に読みやすくなるように努力しています。なぜなら、短い文章で内容が相手に伝わるなら、自分にとっても相手にとっても時間の節約になるからです。
僕が文章を書く際に考えることは、次の5ステップです。
ステップ1 ▶今から書く文章で伝えたい内容は何か。
ステップ2 ▶文章は、結論から書き出す。
ステップ3 ▶なぜそれが大事なのか理由を添える。
ステップ4 ▶必要であれば具体例を加える。
ステップ5 ▶文章を書き終えたら、無駄な言葉や文章を削る。
文章をダラダラ長く書いても、自分が伝えたいことが相手に伝わってなければ何の意味もありません。だからこそ、できる限り短く簡潔な文章にまとめることで作業効率も上がるし、何より文章を受け取った相手に「時間」という最高のプレゼントを渡すことができます。
⑥打ち合わせや相談事は、時間を決めて行う
僕は打ち合わせをするときも、僕が誰かに仕事の相談をさせてもらうときも、必ず目安の時間を決めてから行うようにしています。たとえば、「打ち合わせは約30分で終わります」とか、「15分だけ仕事の相談をさせていただけませんか?」とか、「今日の動画撮影は45分で行います」といった感じです。
もちろん時間通りにいかないこともありますが、あらかじめ時間を決めておくことで無駄な時間を減らそうとする意識が高まるし、自分も相手も予定を立てやすくなります。何より、僕は「相手の大切な時間を尊重したい」という気持ちも込めて目安時間を伝えるようにしています。
⑦生活費は最小化し、挑戦を最大化する
仕事で成果を残し、実績を積み上げ、収入を増やすためには「挑戦の数」が重要です。
そして皆さんがご存知のように、挑戦するためには金銭的・精神的余裕が必要です。だからこそ、少ないお金で生活するのです。
月10万円で生活できる人と、毎月の生活費が30万円の人では、取れるリスクの大きさも期間も異なります。つまり、生活費を低く抑えることができれば、新しいことに挑戦するハードルが格段に低くなるのです。
たとえば、僕は月10万円生活になったことで2017年にユーチューブに挑戦し、2017年から2024年までの8年間で2,200本以上の動画を作ってきました。
正直、僕にとってユーチューブは今でも未知の世界です。成功法則なんてものはなく、自分で見つけ出すしかありません。とにかく挑戦の数を最大化して、数字と向き合い、ひたすら数をこなすしかないのです。数をこなせば、どれかは当たります。
僕がこうしてユーチューブで2,200回以上の挑戦ができたのは、生活費が低いことで精神的・金銭的余裕があったからです。もしも2017年、生活費が高くて貯蓄も全く無ければ挑戦しようとも思わなかったし、挑戦したとしても早々に挫折していたでしょう。
- ココがポイント!
- 作業デスクに余計なモノは置かない。
- 身軽さは行動力を高め、最強の武器になる。
- 用済みになったモノは処分する。
- 重要なタスクを3つに絞る。
- 文章は短く簡潔に。
- 打ち合わせや相談事は、時間を決めて行う。
- 生活費は最小化し、挑戦を最大化する。
