本記事は、ミニマリスト Takeru氏の著書『お金の増え方は9割部屋で決まる』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

投資
(画像=wanchai / stock.adobe.com)

富を生むものに、お金を回していない

資産を増やす上で重要なことは、富を生み出すものにお金を回すことです。「富を生み出すもの」と聞くと、株や債券、不動産やゴールドなどの資産を思いつくでしょうが、「あなた自身」も含みます。

あなたが健康でいることで一生懸命働くことができ、お金を生み出すことができます。

さらには、仕事に役立つような知識や経験、スキルを身に付ければ、稼ぐ力を大きく高めることができるでしょう。つまり、あなた自身も、富を生み出す大事な資産であることをまずは自覚しましょう。

そして何より「貧富の差」は、富を生み出すものにお金を回しているか、そうでないかの差でもあります。昔の僕を例に出してみましょう。

以前の僕は、「富を生み出すもの」どころか、「富を減らすもの」ばかりにお金を使っていました。具体的には、住居費や通信費、光熱費、外食費、趣味娯楽費、被服費、日用品費などです。いわゆる「消費」や「浪費」にお金を使っており、当然ながら富を増やすことはできません。あなたもご存知だと思いますが、「投資」にお金を回さなければ資産を増やすことはできないのです。

僕が今まで順調に資産を増やすことができたのは、大きく3つのことにお金を回してきたからです。

  1. 健康への投資
  2. 自己投資
  3. インデックス投資

①健康への投資

僕は難病を持っているので、健康でなければ仕事ができず、お金を稼ぐことすらできません。僕はかつて難病が再発したことで大きく体調を崩し、収入ゼロ、貯金もゼロになった経験があります。

したがって、僕にとって「健康」は何より重要な財産なのです。健康でなければ、富を生み出すことさえできません。

僕は健康でいるために、健康的な食生活に切り替え、睡眠時間を十分確保し、毎日1時間以上の散歩を欠かさず行っています。

また、心の健康も大事だと思っているので、気分転換やリフレッシュに少しお金を使うこともありますし、家事ストレスを減らすために、乾燥機付き洗濯機や自動調理家電を購入して本当に良かったと思っています。

その結果、体調を大きく崩すことがなくなり、仕事で良いパフォーマンスを発揮できることが多くなりました。長く健康でいることは、富を生み出す上でとても重要です。

②自己投資

僕が自己投資で心掛けてきたのは、より実践的な知識や情報を獲得することです。何も考えず、ただ闇雲に読書やセミナー、研修、交流会に参加しても「投資貧乏」になってしまいます。実生活で活かさなければ何の意味もありません。

僕が自己投資にお金を使う際は「現状の悩みや課題」を明確にし、その問題解決に必要な情報やスキルだけ学ぶようにしています。だからすぐに実践しやすく、収入や資産を大幅に増やすことができました。

たとえば、僕が一番最初に取り組んだのは「片付け」や「節約」に関する書籍を読み漁ることです。当時の僕は、「部屋が汚く、無駄遣いをしていたこと」と「貯金が無かったこと」が問題だったので、その問題を解決するために本を読み漁り、学んだ内容をただひたすら実践しました。

他にも、副業で「ユーチューブを始めたい!」となったときも、「インデックス投資を始めたい!」となったときも、それに関連する本を何冊も読んで、読み進めながら実行に移しました。もちろん、発信活動している人やインデックス投資をしている人とも直接会って、リアルな体験談を聞けたことも非常に勉強になったと思います。

このように、「自分が抱えている問題や課題」を解決するためにお金を使うことで、貯蓄率アップや収入アップ、資産増加が可能になるのです。

③インデックス投資

自分1人の力では、資産を増やすのには限界があります。そこで、インデックス投資の登場です。詳しい説明は第6章で解説しますが、お金を働かせることで、更なる資産拡大が期待できるのです。

僕も妻も、iDeCoイデコNISAニ ーサという制度を使い、iDeCoは「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」に、NISAでは「eMAXIS Slimイーマクシス スリム全世界株式(オール・カントリー)」に長期投資しています。生活防衛資金と直近で使う予定の現金だけ残し、しばらく使う予定のない余剰資金は全てインデックス投資に回しています。お金に働いてもらうのです。

もちろん暴落のリスクもありますが、「長期・分散・積立」でそのリスクを軽減できますし、平均利回りが3〜7%と言われているので、僕たち夫婦が65歳になる頃には資産が十分増えているはずです。

『お金の増え方は9割部屋で決まる』より引用
(画像=『お金の増え方は9割部屋で決まる』より引用)

たとえば、毎月3万円を30年間積立投資した場合は、資産運用額が約2,500万円になり(上図1-1「金融庁 つみたてシミュレーター」より)、毎月5万円なら資産運用額が約4,160万円になります(下図1-2)。

『お金の増え方は9割部屋で決まる』より引用
(画像=『お金の増え方は9割部屋で決まる』より引用)

さらに、もし夫婦2人で毎月10万円を30年間積立投資した場合、資産運用額は約8,320万円にもなります(下図1-3)。もしもあなたが老後まで必要以上に生活水準を上げなければ、老後はかなり安心できるのではないでしょうか。

『お金の増え方は9割部屋で決まる』より引用
(画像=『お金の増え方は9割部屋で決まる』より引用)

結論、僕は不要なモノを徹底的に減らし、無駄な支出を削り、健康という財産を守りながら仕事に励み、生み出したお金は自己投資とインデックス投資に回しています。

これが、僕が富を生み出すために構築したお金の流れです。

僕がこのミニマリスト生活10年間で貯蓄率を高め、資産を増やすことができたのは、

「片付ける力」「節約する力」「稼ぐ力」「健康を守る力」「投資で増やす力」を高めることができたからだと思っています。

あなたは今、どの力が不足していると思いますか? どの力を高めることができれば、富を生み出すことができるでしょうか。まずは自分の課題や問題を明確にしてから、何を学ぶのか、何を実践するのかを考えてみてください。

ココがポイント!
  • 富を生み出すものにお金を回すべし。
  • 消費や浪費は、貴重な財産を減らす。
  • 健康でなければ富を生み出せない。
  • あなた自身も、富を生み出す重要な資産。
  • 「長期・分散・積立」で資産を増やそう。
『お金の増え方は9割部屋で決まる』より引用
ミニマリスト Takeru
ミニマリストYouTuber。月間200万PVのYouTubeチャンネルを運営。SNSでミニマリズムの魅力を広める活動を行なっている。10年以上、潰瘍性大腸炎という難病を患っており、病気と闘いながら生活をしている。1年間、自宅療養で無職・無収入の状態が続き、ミニマリズムと出会う。人生の転機となったのは「ミニマリスト」になってから。3000個以上のモノを手放し、月10万円で質素に小さく暮らせるようになった。モノを手放すことで、自分の人生について深く考えるように。本当の幸せとは何かを模索し、「少ないことが、より豊かなこと」だと気づく。現在は、YouTube活動のみならず、全国各地のミニマリストを取材したり、ミニマリストオフ会を開催している。

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『お金の増え方は9割部屋で決まる』
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