本記事は、内藤 誼人氏の著書『科学的に証明された 最速でメンタルを回復させる心理学』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
ネガティブな感情を大歓迎する
ストレスや不安や緊張というものは、一般にネガティブな感情だとされておりますが、決して悪いだけの存在ではありません。うまく活用すれば、ポジティブな結果をもたらしてくれる、非常にありがたい感情でもあるのです。
ポルトガルにあるリスボン大学のジュリアン・ストラックは、103名の大学生に、試験の10日前から試験に対する不安の記録をとってもらいました。
すると、試験に対する不安について、「脅威」と感じるのではなく、「燃えてくる」とか「やる気が出る」と考えるようにした学生ほど、不安がモチベーションになり、試験の成績もよくなる、という結果が得られました。
不安を感じたときには、それを「やる気」に変えてしまいましょう。
未経験の仕事をまかされたときには、「自分で大丈夫なのかな…」という不安やプレッシャーを感じるかもしれませんが、そういうときにこそ「よし、燃えてきた!」と口に出してみてください。
心臓がドキドキしてきたら、それは不安や緊張のサインではなく、やる気のあらわれだと解釈するようなクセをつけましょう。そうすれば、不安になってもパニックに陥らずにすみます。
このテクニックは、アスリートや格闘家も実践しています。
人間ならだれでも大会や試合の前には緊張するものです。プロと呼ばれる人たちも例外ではありません。しかし、プロの人たちは不安に潰されることはありません。プレッシャーを感じたら、「よおし、いいぞ、燃えてきたぞ!」と自分に言い聞かせ、自分を奮い立たせるエネルギーへとうまく転換してしまうからです。
「プレッシャーがあるからこそ、最高のパフォーマンスもできる」というように、自分をだましてしまうのがポイントです。
日本が経済成長できたのも、戦争に負けて、「このままでは飢え死にする」という不安にさいなまれ、それを仕事へのモチベーションにうまく転換したからでしょう。不安だからこそ、私たちは死に物狂いで頑張る、というところがあるのです。
不安から逃げてはいけません。
むしろ不安を上手に飼いならし、それを自分の行動のモチベーションにしてしまうことを考えるといいですよ。そのほうが前向きな姿勢で生きてゆくことができます。
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