本記事は、内藤 誼人氏の著書『科学的に証明された 最速でメンタルを回復させる心理学』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

科学的に証明された 最速でメンタルを回復させる心理学
(画像=Trickster/stock.adobe.com)

ネガティブな感情を大歓迎する

ストレスや不安や緊張というものは、一般にネガティブな感情だとされておりますが、決して悪いだけの存在ではありません。うまく活用すれば、ポジティブな結果をもたらしてくれる、非常にありがたい感情でもあるのです。
ポルトガルにあるリスボン大学のジュリアン・ストラックは、103名の大学生に、試験の10日前から試験に対する不安の記録をとってもらいました。
すると、試験に対する不安について、「脅威」と感じるのではなく、「燃えてくる」とか「やる気が出る」と考えるようにした学生ほど、不安がモチベーションになり、試験の成績もよくなる、という結果が得られました。
不安を感じたときには、それを「やる気」に変えてしまいましょう。

未経験の仕事をまかされたときには、「自分で大丈夫なのかな…」という不安やプレッシャーを感じるかもしれませんが、そういうときにこそ「よし、燃えてきた!」と口に出してみてください。
心臓がドキドキしてきたら、それは不安や緊張のサインではなく、やる気のあらわれだと解釈するようなクセをつけましょう。そうすれば、不安になってもパニックに陥らずにすみます。

このテクニックは、アスリートや格闘家も実践しています。
人間ならだれでも大会や試合の前には緊張するものです。プロと呼ばれる人たちも例外ではありません。しかし、プロの人たちは不安に潰されることはありません。プレッシャーを感じたら、「よおし、いいぞ、燃えてきたぞ!」と自分に言い聞かせ、自分を奮い立たせるエネルギーへとうまく転換してしまうからです。
「プレッシャーがあるからこそ、最高のパフォーマンスもできる」というように、自分をだましてしまうのがポイントです。
日本が経済成長できたのも、戦争に負けて、「このままでは飢え死にする」という不安にさいなまれ、それを仕事へのモチベーションにうまく転換したからでしょう。不安だからこそ、私たちは死に物狂いで頑張る、というところがあるのです。
不安から逃げてはいけません。
むしろ不安を上手に飼いならし、それを自分の行動のモチベーションにしてしまうことを考えるといいですよ。そのほうが前向きな姿勢で生きてゆくことができます。

科学的に証明された 最速でメンタルを回復させる心理学
内藤 誼人(ないとう・よしひと)
心理学者、立正大学客員教授、有限会社アンギルド代表取締役社長。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。社会心理学の知見をベースに、ビジネスを中心とした実践的分野への応用に力を注ぐ心理学系アクティビスト。趣味は釣りとガーデニング。著書に『不安や悩みがすぐに軽くなるアドラー心理学』『人間関係に悩まなくなるすごい心理術69』(以上、ぱる出版)、『いちいち気にしない心が手に入る本:何があっても「受け流せる」心理学』(三笠書房)、『「人たらし」のブラック心理術』(大和書房)、『世界最先端の研究が教える新事実 心理学BEST100』(総合法令出版)、『気にしない習慣 よけいな気疲れが消えていく61のヒント』(明日香出版社)など多数。その数は250冊を超える。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます。
デ科学的に証明された 最速でメンタルを回復させる心理学
  1. 安心するために受けたはずなのに、健康診断が不安を生む理由
  2. 大吉が出るまで探すな! ドクターショッピングが治療を遅らせる理由
  3. ネガティブ感情を嫌うな、不安をモチベーションに変える方法
  4. 自分を励ますほど苦しくなる、ポジティブ思考の落とし穴
  5. やる気を奪う人から離れよう、疲労が感染する職場の心理学
  6. 心配しすぎるな! 不安の9割が起きないと確かめる方法
ZUU online library
(※画像をクリックするとZUU online libraryに飛びます)